第三十六話 二度目の合コンその六
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「ある程度成り行き任せでもね」
「いいの」
「そうじゃないかな」
一華にも言った。
「別にね」
「いいの」
「そうじゃないかな」
達川はまた一華に話した。
「あれこれ周りが言わないで」
「成り行きになのね」
「全部任せてね」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「見守ればいいのね」
「俺はそう思うけれどね」
「そうなのね」
「そうしてくれよ」
「そうしてね」
成海が言ってかな恵も言った。
「私達のことは」
「お願いだからな」
「私達は奥手でもね」
「付き合っていくからな」
「それでその中でね」
「少しずつやっていくからな」
「他人の恋路に口出しはしない方がいいね」
達川はソーセージ、ケチャップをたっぷりと塗ったそれを食べつつそのうえで彼に対してこう話した。
「やっぱり」
「ううん、言われてみたら」
一華は彼の言葉に考える顔になって応えた。
「そうよね」
「誰だって言われたら嫌だろ」
「自分達のことにね」
「そう思うなら」
それならというのだ。
「自分達もだよ」
「言わないことね」
「そうだよ、どう思っても」
遅いだのその様にだ。
「そのカップルそれぞれだしね」
「奥手でもいいのね」
「遅くてもね、だから言わないでおこう」
「そうだな」
越智は冷静な顔でカルピスサワーを口にしてから呟く様に言った。
「じゃあな」
「ああ、そうしような」
「成海には成海のやり方があるしな」
「別に悪いことじゃないし」
「そうだよな」
「だったらな」
達川は越智にも話した。
「もうな」
「言わないことね」
「そうだよ」
本当にというのだ。
「そうしたことは」
「僕達ちょっと間違えたな」
伊東は少し俯いて言った。
「こうしたことは外野が言うものじゃないよ」
「別に浮気でも不倫でもないとな」
「そうだね」
「そういうのだったら止めないといけないよ」
達川はそうしたケースについては厳しく咎める声で話した。
「やっぱり、けれど」
「二人共真っ当な付き合いだしな」
「それなら俺達が言うことはないよな」
「そうだね」
達川のその言葉に頷いた。
「それじゃあ」
「御免な」
古田は成海とかな恵に頭を下げた。
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