第六十八話 午前と午後でその二
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「言われていたよ」
「何か昔の漫画でありました、そうした言葉」
「もっと古いとママゴンとかパパゴンとかね」
「言われてたんですか」
「そうだったんだ」
「そんな言葉もあったんですね」
「昭和の頃はね」
高度成長期でのことである。
「そうした言葉もあったんだ」
「そうですか」
「ただね」
「ただ?」
「結局勉強って言われてするよりも」
それよりもとだ、部長は話した。
「自分でするものだよね」
「そうですね」
咲もそれはと答えた。
「その方がです」
「成績も上がるよね」
「言われてするよりも」
「自分からした方が」
「よく絶対に百点とか一番じゃないと駄目とかいう毒親の話もあるけれど」
漫画でもよくあることである。
「自分の目的を達成したらね」
「それでいいですよね」
「親が言うことじゃないよ」
「百点じゃないと駄目とかですね」
「流石に悪過ぎたら駄目だけれど」
それでもというのだ。
「他の方面で才能を発揮したらそれでいいし」
「スポーツで、ですね」
「芸術でもね」
「そういうので才能を発揮していたら」
「もうそれでいいとね」
その様にというのだ。
「僕は思うよ」
「そうしたものですね」
「勉強だけが人生じゃないよ、けれど勉強して何かになりたいなら」
「勉強することですね」
「そうしたらいいよ」
「そういうものですね」
「勉強が絶対じゃないから」
こう言うのだった。
「だからね」
「他のことをしてもいいですね」
「実際プロ野球選手とかで成功したら凄いよね」
「年収億とか夢じゃないですからね」
「メジャーに行けば」
そうなればというと。
「もうね」
「何十億ですね」
「それもある程度試合に出たらね」
メジャーのそれにというのだ。
「年金も貰えるよ」
「えっ、そうなんですか」
「メジャーではね」
「そのお話はじめて聞きました」
咲は部長の話に実際に驚いた顔になっている、そのうえで部長に対して漫画を読むことをしないで言った。
「あっちはそうなんですね」
「メジャーではね」
「そんな制度あるんですね」
「そうだよ、ただアメリカは1Aから3Aまであって」
「二軍じゃなくて」
「そこまでチームがあってね」
そうしてというのだ。
「メジャーまで行くだけでもね」
「大変なんですね」
「だからね」
「年金貰うのも大変ですね」
「あっちでもそんな選手そうそういないよ」
「だから年金なんて制度あってもですね」
「貰える人は少ないよ」
そうしたものだというのだ。
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