234 会食の機会を
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くわしてその時たまたま一緒にいた山田を置いて一人で逃げちゃったんだ。それで卑怯呼ばわりされて嫌われて・・・」
藤木は苦しく思いながら振り返る。
「それで、自分が卑怯呼ばわりされるのが嫌になって、そしたら妲己さんに会ってここで楽しく住まわせて貰ってるんだ」
「そっか・・・」
りえは藤木の行動は許されないと思いつつも、その卑怯呼ばわりされる辛さが少し解ってきた。
「でも、私でも怒ってたかもしれないわ。でも、反省してるならもう許してくれるわよ。藤木君のその辛さは解るけど、だからって逃げたままでいいのっ?お父さんやお母さんも心配してるんじゃないのっ?戻った方がいいんじゃ・・・?」
「い、嫌だ!」
藤木は否定した。
「どうせ、僕なんか帰ったってどんな事でも卑怯、卑怯って言われるんだ!もうそんなの沢山だよ!ここにいた方がずっとましだよ!」
「でも、皆心配してるってかよちゃんもっ・・・!」
「おっと。自分の婿を苦しませる事をするんじゃないよ」
妲己が仲裁に入る。
「うう・・・」
いくらりえでも今の状態ではこの女に歯向かえなかった。藤木は泣いている。
「坊や、苦しかったか?食べたらまた休むといい」
「は、はい・・・」
食事は終わり、りえは自分の部屋に通された。
(だめ、かよちゃん達がここに来ても藤木君は戻るのを絶対嫌がるっ・・・!!)
りえはかよ子達が来るまで藤木の今の気持ちを変えなければと思った。
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