暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
234 会食の機会を
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
。幾度も戦で決着をつけようとした大名達なら戦争をするのが正義だと思うはずである。
「戦国の大名とて皆殺し合いが好きという訳ではない。領土を広げて民衆が暮らしやすい町づくりにしようと図っていたのだ。天下統一を目指す戦いが行われたのはその為なのだ。北条早雲や毛利元就とてそうだ」
「そっか・・・」
 戦国大名は平和を欲する為に戦いに挑んだ。必ずしも殺し合いが好きでやっている訳ではないとかよ子は考え直すのだった。

 本部の管制室。まき子はかよ子達が西側に進んでいくのを確認した。
「かよ子達は西側に向かっている・・・。そこに杖があるのかしら?」
「そうだね、杖の奪還に協力すると言ってくれた者も殆ど山田かよ子君達と合流を目指すかのように進んでいるからね」
「つまり、その地に杖があるって事ね」
「だが、そこにいるのがとても強敵な女王だ」
「女王?」
「ああ、嘗てイギリスの女王として生きてきたが、かなり強大だ。あの領土を奪われて多くの人々が葬られた。その領土に攻め込んでいる者も今難儀しているよ。名前はヴィクトリア。インドやアフリカなどを植民地として支配した者だ。剣奪還班が敵の本部に侵入するルートとして北西の海域の守護をしてクイーン・ベスの艦隊と争っていたのも彼女の手下の者達だよ」
「支配力強いんね、そのヴィクトリアってのは」
「そんな所に杖が・・・!!」

 笹山はある所に到着した。そこは古い中国王朝風の町だった。
「お前が笹山かず子という者だね」
 一人の女性が呼び止めた。
「あ、はい・・・」
「私は武則天。お前の話はフローレンスから聞いている」
「フローレンスさんから・・・?」
「ああ、藤木茂という行方不明の少年を探しに向かうのだな?フローレンスに協力してくれと頼まれている。私の従兵も数人つけておこう。それなら少しは心細さも消えるのではないかと思ってな」
 武則天の後ろから二人の男が現れた。
「私の部下、姚崇(ようすう)張設(ちょうえつ)だ。二人とも、こちらがフローレンスが招聘したという笹山かず子という少女だ。彼女が杖の所有者達の作戦を成功させる為の大いなる鍵になりうるという。彼女と同行してやるのだ」
「了解しました」
「よ、宜しくお願い致します」
「宜しゅう頼む」
 笹山は姚崇に張設、さらにその従兵数人を味方に付けて動き出す。
(山田さん達はこっちの方向に向かってる・・・。藤木君、待ってて・・・!!)

 紂王の屋敷。藤木の部屋に先程現れた遊女が戻ってきた。
「茂様、安藤りえ嬢との面会ですが、夕食の席を通して会食という形で面会を許されました」
「あ、うん、ありがとう」
「では、失礼致します」
 遊女が去り、藤木はりえと会うのを少し楽しみにした。
「りえちゃん・・・。また話ができるね・・・?」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ