§41 超神話黙示録
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っこー関わっちゃってますけど」
某光の巨人みたく、普段は一般人、怪獣出現時のみウルトラマン、が理想の立ち位置なのだが。まったくもって、世の中はままならない。
「ほう。久しいのぅ。破魔の主よ。相も変わらず健在だったか」
「ッ!?」
懐かしい声。ここで聞こえるなんて信じたくない声。今でも鮮明に思い出せる。かつて、島を一つ丸々潰した死闘の末にようやく封印した中華の大英雄。
「斉天大せ……って、恵那ぁ?」
振り向いた黎斗の頭を無数の疑問が覆い尽くす。何故恵那がここに? どうやって? ヴォバン達は? 何故恵那は雲に乗っている?
「相変わらずの間抜け顔よのぉ。その軟弱な顔は相変わらず笑えてくるわ」
しかも散々な言われようだ。恵那が裏の顔を出したのか、と内心これからの生活に恐怖する。「黎斗のやつマジでウザいんだけどー」などとケータイ片手にガールズトークをする様を幻視し目眩を覚える。そして、それは明らかなミスだ。
「お義兄様。多分この者はお義兄様の知る者とは別の者かと……」
「主と張り合うのは骨が折れる」
恵那の姿をしたナニカが言う。彼女の周囲を呪力がとりまく。
「至れる哉、坤元。萬物資りて……」
口訣を唱える彼女を見て、ようやく黎斗の思考回路が戻ってくる。
「ふはは! 必殺、石山巖窟!!」
黎斗と教主の周りが石化していく。おまけに、羅濠教主も黎斗も、大地に沈んでいく。
「おまっ、ふざけんな!!」
ぶっちゃけ封印されたところで痛くも痒くもない、多分。だって勘は危険を訴えてないし。だが、ここで封印されてしまえば脱出までの間甘粕達を守る存在が居ないわけで。もはや一刻の猶予も無い。
「おらぁ!!」
影から取り出した刀で、己が膝を両断する。凄まじい激痛が黎斗を襲い、大量の血飛沫が周囲を朱く染め上げる。
「「「!!!?」」」
「があぁあ゛ああ!!」
痛い痛い痛い……!!
「なんつー滅茶苦茶な……」
唖然とする周囲を尻目に一人呆れる雲の上の少女。視線の先には絶叫しながらも両足を切断した愚か者。おかげで両足は奈落の奥底へ閉じ込めても、本体はこちらへ残ってしまった。
「そうか。再生か」
絶叫しながら飛翔した黎斗の足は瞬時に再生する。傍観していた少女が無造作に振るった如意棒がロンギヌスと衝突。不協和音が辺りに響く。
「まだ痛いよあぁもぅ!」
「なら大人しく封印されてくれんかのう」
不協和音が連鎖する。一瞬で何撃も打ちつ打たれつ。
「甘粕さん、馨さん、一般人をお願いします!!」
「……かしこまりました。ここはお願いし
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