第85話
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れならどうだ!」
更に力を解き放ち、セルとの力の差を広げると間合いを詰めて殴り飛ばし、地面に叩き付ける。
「っ…まだまだ私を倒すには至らんな」
立ち上がるセル。
しかし、いずれは体力を消耗して闘えなくなるかもしれないが、それよりも早くこの闘いに終わりが近付いていた。
「これを受けてもそんなことが言えるかセル!!」
魔貫光殺砲の体勢を取って指先に気を溜めようとした瞬間にセルが笑みを浮かべた。
「残念だったな孫悟飯。時間切れだ」
「な…っ?が…!?」
全身に激痛が走り、舞空術を維持できずに落下し、立つことも出来ずに地面に膝をつき、通常状態に戻ってしまう。
「その力に貴様の体が追い付いていないのだ。貴様は気付いていなかったかもしれんが私は貴様の変化に気付いていた。時間が経過するごとに貴様の体が悲鳴を上げていることにな」
悟飯が発現した力はあまりの強大さ故に徐々に悟飯の肉体を蝕み、蓄積したダメージが爆発したのだ。
例え同じ力を使おうと悟空達ならば決してこんな無様な姿を曝さなかっただろう。
神の領域に到達している3人のサイヤ人と比べて肉体の鍛練不足が致命的に慢性化している悟飯が自分の才能に見合うパワーを解放すると、肉体の方が保たないのだ。
「貴様の肉体は弱い。そんな脆弱な肉体であのような絶大な力を使いこなせると思っていたのか?もし、そう思っていたのなら、あの時のトランクス以上の馬鹿だ貴様は」
「っ…セル…!」
体を走る激痛に苦しみながらセルを睨む悟飯。
「基本的に貴様は心身が脆弱すぎる。そんな様では何も出来んぞ、私を殺すことさえな!!」
「…っ!」
「だが、つまらん結果になったが悪くはない収穫だ。貴様の真の力も見れた上に貴様の本性を改めて見ることが出来た」
「僕の…本性…?」
「そうだ、随分と楽しそうだったじゃないか?そんなに私との闘いが、命のやり取りが楽しかったと見える。私に攻撃が当たる度に嬉しそうにしてな」
「な、何を…!僕は…」
「隠すことはなかろう?貴様がどれだけ善良な地球人の皮を被ろうと貴様の本質は血と戦闘を好む残忍で冷酷なサイヤ人だ。ベジータが甘くなった今、貴様が最も忌避していた純粋なサイヤ人の在り方に最も近いのが貴様とは皮肉だな?」
「………」
セルを睨む悟飯だが、セルは笑みを浮かべるだけだ。
「あんまり弟をいじめないでくれるかな?」
悟林が悟飯の前に立って気を高める。
「人聞きの悪い。怠け癖のある貴様の弟に正論を説いているだけだ。特別に今回も見逃してやろう。貴様が今よりもパワーアップしてその力を使いこなせるようになれば、今度こそ素晴らしい闘いになるはずだ…今度こそ修行を怠るなよ。」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ