第二百五十四話 錬金術師の活躍その十一
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「そう言われますと」
「あたし達のこの世界での役目はこの世界を救うことやろ」
「それならですね」
「福建省を統一してな」
そうしてというのだ。
「そのうえで善政を敷いてもな」
「それで終わりではないですね」
「そや」
市長に強い声で答えた。
「ほんまにこれからや」
「だからですね」
「これで終わりと思わんでな」
それでというのだ。
「どないするかをな」
「考えていくのですね」
「そうしてくで」
「そうですか、ではどうされますか」
市長はあらためて尋ねた。
「それで」
「実はあたしは一人ではここまでやと思ってる」
美蓮は本音を述べた。
「実際のところな」
「お一人では、ですか」
「そう考えてるんや」
「そうは思わないですが」
「そうですよね」
市長だけでなく助手も言ってきた、今では福建省を代表する薬剤企業の社長である。錬金術師としての技量だけでなく優秀なスタッフを使いこなしていることでも有名だ。
「我々から見ますと」
「これといって」
「皆そう言ってくれるけれどな」
それでもとだ、美蓮は市長と助手に話した。
「これがな」
「限界ですか」
「それを感じておられますか」
「お一人ではと」
「その様に」
「そや、それでや」
その為にというのだ。
「これからのことを考えてるとこや」
「そうですか、お一人ではと言われるならです」
市長は考えつつ美蓮に答えた。
「ここは他の星の方と組まれては」
「他のかいな」
「はい、この中国にも星の方がおられますね」
「そやな、今本土におる人で二十人や」
「その二十人のうちのどなたかとです」
まさにというのだ。
「共に働かれては」
「そうしてくか」
「そうされてはどうでしょうか」
「そやな」
美蓮は市長の言葉を受け入れて頷いた、そうしてだった。
少し考えてだ、市長に答えた。
「そやな」
「これからはですね」
「そうしていってな」
そのうえでというのだ。
「やっていこか」
「そうされますか」
「さて、そうなると誰と一緒にやってくか」
「問題はそこですね」
「そや、一緒にやってくにしてもな」
このことを決めてというのだ。
「一体な」
「どなたとそうしていくか」
「それが問題やろ」
「はい、確かに」
市長も答えた。
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