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イベリス
第六十七話 運動についてその八

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「今こうして滑ってね」
「気持ちよかったわね」
「プールに来たっていう達成感の一つがよ」
「味わえたのね」
「ええ、ただ咲ちゃん水着大丈夫?」
 愛は咲にそちらのことを尋ねた。
「どうにかなってない?」
「別に」
 咲は胸のところを確認して答えた。
「何もなってないけれど」
「お尻のところもよ」
 愛は自分の後ろに手をやって言った。
「そこもよ」
「お尻?」
「水着がお尻に食い込んでない?」
「あっ」
 咲は言われて自分の後ろに手をやった、そうしてからまずいという顔になってそのうえで愛に答えた。
「かなり食い込んでるわ」
「そうなってるでしょ」
「思いきり滑ったから」
「それでね」 
 その為にとだ、愛も言った。
「水着が滑った衝撃で上に上がってよ」
「お尻に食い込んだのね」
「そうなったのよ」 
 愛は自分の後ろを手の指でなおしつつ話した。
「胸の方は大丈夫でもね」
「お尻はなのね」
「胸以上になりやすいから」
 だからだというのだ。
「気をつけてね」
「お尻は盲点だったわ」
「後ろだから気付きにくいけれどね」
「それでもなのね」
「食い込むものは食い込んで」
 そうなってろいうのだ。
「プール出たら見られるでしょ」
「後ろ姿をね」
「そうなるからね」
 だからだというのだ。
「そちらもよ」
「注意しないと駄目ね」
「これは恥ずかしいでしょ」
「そうよね」
「水着はそこも注意よ」
「そうね、そういえば」
 ここで咲はこうも言った、もう二人共水着はなおしている。そうしてプールの中で遊びはじめている。
「ブルマだと」
「あれもずり上がるわよね」
「昔の漫画でそれで下着が見えるとか」
「只でさえ下着みたいなデザインなのに」
「そうなるっていうけれど」
「なるでしょ、普通に」
 愛は眉を顰めさせて答えた。
「ブルマは」
「そうよね」
「それも簡単にね」
「そう思うととんでもないわね」
「正直今ブルマなくてよかったわ」
「本当にね」
「半ズボンでね」
 それでというのだ。
「よかったわ」
「そうよね、私も高校まではね」
「半ズボンだったわね、お姉ちゃんも」
「それでよかったわ」
 心から思って言った。
「本当にね」
「そうよね」
「お尻見えるのも恥ずかしいけれど」
 水着の時にというのだ。
「ブルマで下着出てね」
「それ見られるのもね」
「あれちょっとずれたら」
 それだけでと話した。
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