第六十七話 運動についてその七
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「災害がないからでしょ」
「それで平和でね」
「そう、平和は人が何とか出来ても」
その努力でだ。
「けれどね」
「災害はね」
「どうしようもないでしょ」
「人間ではね」
「その災害から東京とそこにいる人達を護る」
「それは何か」
「もうね」
何といってもというのだ。
「結界でね」
「そうしているのね」
「そうとしか思えなくなってきたわ」
愛としてもというのだ。
「だって東京の災害って質も量も尋常じゃないから。疫病もあったでしょ」
「コレラとか」
「天然痘もあったしね」
「昔は多かったっていうしね」
天然痘はとだ、咲も応えた。
「夏目漱石さんも罹ったそうだし」
「あの人実はお顔にあばたあったらしいわね」
天然痘に感染した跡である、顔にそれが出来てそれが為に醜くなったと嘆く人もかつては多かったという。
「気にしていたらしいわね」
「それ私も聞いたけれど」
「大変だったのよね、天然痘も」
「大勢の人が亡くなって」
「そちらもあったしね」
「感染症も」
「もう東京は凄いから」
災害に見舞われることがというのだ。
「それから人も街も護る」
「その為の結界よね」
「咲ちゃんそういうこと詳しいけれど」
「漫画とかラノベとかゲームからの知識だけれどね」
「知識は知識よ」
このことに違いはないというのだ。
「だから別に悪くはないわよ」
「そうしたことから勉強しても」
「そうよ、漫画を馬鹿にしたら駄目だし」
「ラノベもゲームもなのね」
「ええ、だから咲ちゃんもね」
「いいのね」
「私はそう思うわ」
咲ににこりとして話した。
「本当にね」
「そうだといいけれどね」
「そういうことでね。兎に角東京は災害が一番ね」
「問題ね」
「それを抑えて犠牲を少しでも減らす為に」
「幾重にも結界を張ってるのね」
「絶対にそうよ」
愛の言葉は確信になっていた。
「これだけ多いと」
「そうよね」
咲もそれはと頷いた、そうしてだった。
食べ終わって少しプールの中を歩いて今度遊ぶのは何処かと探してジェットスライダーに来てだった。
派手に滑った、そして先に愛がプールに落ちてだった。
咲が続いた、咲はプールに水飛沫をあげて落ちてから先にいた愛に言った。
「やっぱりプールはね」
「これしないとね」
「そうよね」
愛に笑顔で話した。
「一回はね」
「来たって気がしないわよね」
「どうしてもね」
「私もそう思うから」
だからだというのだ。
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