第五百九話 歌も歌いつつその三
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「私もいつも申し上げているのですが」
「身だしなみはだな」
「いつもすぐに乱れてです」
「はしたなくなるな」
「それで下着一枚にもです」
オットーが戸惑うその姿にもというのだ。
「なってしまってもです」
「堂々としているな」
「はい」
項垂れて答えた。
「いつも」
「困ったものだな」
「全く以て」
「というか何で私いつも裸になるのよ」
千自身も疑問のことだった。
「何でもない時もね」
「そうした人結構いますよね、私達の中には」
信は鯛の刺身を食べながら述べた。
「どういう訳か」
「世界によってはそうですよね」
半蔵は信に応えた。
「本当に」
「そうした人おられて」
「姫様もです」
「そうした人ですね」
「そしてそうした時も」
千はというのだ。
「堂々としておられます」
「見ても暴力を振るわれないことはよくても」
「困ります」
「いい人なんだけれどね」
風は千についてこう述べた。
「確かにお姫様としては恥じらいがないわね」
「そうよね」
夏凛もそれはと頷く、二人は内心うどんも欲しいと思いながらそのうえで山海の珍味を楽しんでいる。
「そこがね」
「どうかって思うわよね」
「どうしてもね」
「それでこんなこと言っても怒らないし」
「器が大きいってことはね」
「間違いないわね」
「うん、千は昔からそうなのだよ」
慶彦は腕を組み笑って述べた。
「何かと裸になってね」
「それに臆しなくて」
「今みたいなお姿になってもですね」
「堂々としておられて」
「そこで怒ったりはされないですか」
「何かと手を出す様でね」
その実はというのだ。
「案外そうじゃないんだ」
「人使いは荒くても」
「それでもですね」
「ははは、根はいいんだよ」
それが千だというのだ。
「君達もそれはわかるね」
「いい人なのは事実ね」
忍者の未来もそれはと頷く、そうしつつ周りの面々の皿に食べものを入れている。
「意外と親切で面倒見がよくてね」
「そうよ、千ちゃんいい人だよ」
十兵衛もそれはと答えた。
「ちょっと横暴なだけでね」
「そうよね」
「だから私もお友達なんだ」
「そうよね、ただ胸はね」
未来は千のそこも見て述べた。
「気になるわね?」
「大きい胸は悪です」
めぐみんは怒った声で言い切った。
「存在自体が」
「全くだな」
姫和はめぐみんのその言葉に頷いた。
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