第一章
[2]次話
あからさまな地雷
御子柴廸はテーブルの席に座って自分のスマートフォンでユーチューブのある広告を見てだ、リビングで自分のスマートフォンで野球観戦をしている夫の健一に言った。
「すごいのあったわよ」
「何だ?村上選手のホームラン以上にか?」
夫は妻に憮然として応えた、大柄でがっしりした体格で細い目に小さな唇と四角い顔である。黒髪は七三分けである。職業はスーパーの店長である。
「それよりもか」
「幾ら横浜ヤクルトに負けても不機嫌過ぎない?」
「三連勝したらゲーム差一だったからな」
夫は妻に憮然とした顔のままこうも返した。
「それがな」
「七ゲーム差ね」
「やっぱり強いな、今年のヤクルト」
「二位だけましでしょ、中日なんてね」
柚は自分の贔屓のチームの話をした、細い眉と切れ長の奇麗な目に面長で形のいい顔と薄いピンクの小さな唇に黒いロングヘアと一五八程の背に見事なスタイルである。
「わかるでしょ」
「まあそっちはな」
「暗黒ね、それでだけれど」
「野球の話じゃないんだな」
「そう、さっきユーチューブの広告出たけれど」
「どんな広告だったんだ?」
「一日十分で月十万とか」
そうしたというのだ。
「副業あるっていうけれど」
「詐欺だろ」
夫は妻を振り返ることなく言った。
「それってな」
「やっぱりそう思うわよね」
「一日十分で月十万とかな」
それこそとだ、夫はさらに言った。
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