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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第126話:見えない駒
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なってくれるなら何とかするがね。流石にこればっかりは俺でもどうにもできそうにない。もし何か出来るとすれば…………」
両手を肩の高さに上げてお手上げのジェスチャーをしつつ、颯人が向かったのは壁際で寄りかかっているガルドであった。神妙な顔で目を瞑り眉間に皺を寄せていた彼は、颯人が肩に手を置いた事で漸く彼が近付いて来たことに気付き顔を上げる。
「ん? 何だ?」
「……未来の義姉が悩んでんだ。力になってやりな」
颯人はそれだけ言い残して部屋を出て行ってしまった。ガルドは颯人の言葉に一瞬目を丸くし、次いでマリアが未来の義姉と言う言葉に顔を赤くしつつ深呼吸を一つして心を落ち着けた。確かにここに居る面子の中で、セレナに続きマリアと心が近いのは間違いなく彼なのだ。マリアに対して何かしてやれる者が居るとすれば、それは彼以外に居ない。
「……ちょっと行ってくる」
ガルドはそれだけ言い残して颯人に続き部屋を出て行く。彼が出て行ったのを見ると、奏は手の中の花束を一瞥し小さく溜め息を吐くと席を立った。
「こいつ颯人に返してくるよ」
奏はそれだけ言い残し部屋を出ると、廊下を見渡した。すると右手の先に今持っているのと同じアネモネの花が一輪落ちているのが見えた。
それは今翼達が居るのとは別の部屋の扉の前。奏は迷うことなくそちらに向かうと、落ちているアネモネを拾い部屋に入った。
「よ、待ってた」
部屋に入ると案の定そこには颯人がソファーに座って奏の事を待っていた。奏は真っ直ぐソファーに向かうと、颯人に花束を渡しながら彼の隣に腰掛けた。
「……で? 態々アタシを呼び出したのは?」
「ちょっち色々と整理してえんだ。話を聞いてくれる相手が欲しい」
「あそこでやるのはダメなのか?」
「言われなくても分かってるでしょうが。タネ知ってる人間は少なければ少ないほどいい。特に今は」
そう言って颯人は被っていた帽子を奏に被せた。奏は帽子の鍔を指で押し上げ、背凭れに体重を預けながら話を聞く体勢を取る。
「何処まで考えは纏まった?」
「正直分らんことが多すぎて纏めきれないって感じだな。だが今回の事で一つ確信できたのは、連中は装者に何かをさせようとしてるって事だ」
「何かって?」
「そこまでは。ただ鍵を握ってるのは装者とあの人形どもって事だけは確かだろうな」
これまでの戦いにおいて、オートスコアラー達は極力魔法使いとの戦闘を避ける傾向にあった。止むを得ない場合は迎撃に応じるが、颯人達魔法使いとの戦闘は基本あちら側の魔法使いであるハンスかジェネシスの魔法使いが担当していた。先程の戦闘でも、ガルドがマリアと共にガリィとの戦闘になった際ハンスが飛んできてガルドの行動を妨害していた。
それに颯人がガリィと戦闘に
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