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レーヴァティン
第二百六十話 条約を結びその十四

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「そうなのよ」
「成程ね、悪意や狂信を以て動いてるとね」
「それがあんまりにも酷いとよ」
「餓鬼になるんだね」
「ええ、それでそうした連中がいる場所はね」
 類は友を呼ぶといいかつ汚物には蠅がたかるとも言う、悪い連中は悪い連中で集まり悪い場所には悪人が集まるものだ。
「腐っていくけれど」
「碌でもない場所になってくね」
「どんどんね。けれど腐り過ぎたら」 
 腐敗、それが進んでというのだ。
「そうしたらよ」
「どうなるんだい?」
「ヘドロは多少腐ってる位だと微生物がいるわ」
「じゃあ腐り過ぎたらだね」
「もう微生物もいられなくなるわ」
 その彼等もというのだ。
「あまりにも酷くてね」
「じゃあ腐りきった場所は」
「誰もいなくなるのよ」
「そうなるものなんだね」
「腐った奴等はどんどん腐って」
 その悪意ある者達や狂信者達はというのだ。
「もうお互いがそうなっていって」
「やがていなくなるんだね」
「腐り過ぎた連中を周りはどう思うかよ」
「嫌うね、普通に」 
 桜子は一言で答えた。
「碌でもないことする連中はだよ」
「嫌われるわね」
「そうなるよ」
「嫌われて悪事も知られて」
「通報されたり居場所から追い出されるね」
「会社からも学校からもお家からもね」
 自分が依るべき場所からというのだ。
「そうなってよ」
「破滅するんだね」
「そうなるものよ」
 双葉は話した。
「やがてね」
「腐り過ぎたら」
「どうしようもないろくでなしになったら」
 そう呼ばれる様にまでなればというのだ。
「餓鬼になればね」
「もう誰も相手にしなくなってか」
「家族も見放して」
「学校でも会社でもか」
「あらゆるコミュニティからね」
 それこそというのだ。
「妻弾きにされてよ」
「追い出されてか」
「誰からも忌み嫌われて」
「何処もいられなくなってか」
「いなくなってね」
「そうした場所にもなんだね」
「行けなくなってね」
 他のコミュニティにいられなくなってだ。
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