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ハッピークローバー
第三十五話 合コンに着る服その七

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「だからな」
「それでなのね」
「俺は褌はまだだよ」
「穿かないのね」
「褌穿ける様な人間にならないとな」
 こうも言うのだった。
「俺も」
「褌にもこだわってるのね」
「下着自体にな」
 そうだというのだ。
「俺なりにな」
「そうなの」
「目指すは褌穿ける人間だよ」
「別に誰でも穿けるけれど」
「そこが違うんだよ」
 まだ言うのだった。
「本当にな」
「あんたのこだわりね」
「そうだよ、しかしな」
「しかし?」
「姉ちゃんも下着のこだわりあるだろ」
「ないわよ、好きな下着ならね」
 かな恵は明男にあっさりとした口調で答えた。
「それでいいから」
「可愛い系かよ」
「それか清潔なね」
「そうなんだな」
「そうよ、というか姉弟で下着の話をするってもね」
 かな恵はふと思って言った、ずっと立ったままであることに気付いたがそれでもそのまま立っている。
「おかしなことね」
「そうか?」
「あんたは別に思わないのね」
「おかしくないだろ」
 平然とした顔で言った。
「別に」
「あんたはそう思うのね」
「ああ、ただな」
「ただ?」
「姉ちゃんは違うか」
「そう思ったのよ」
 話していてというのだ。
「妙なことってね」
「下着なんて誰でも着けてるだろ」
「基本はね」
「誰でも着けてるものだったらな」
 それならというのだ。
「別にな」
「いいっていうの」
「そうだろ、気にすることないよ」
「そうなのね」
「ああ、それで合コンはか」
「この服で行くわね」
「先輩に宜しくな」
 成海にとだ、明男はまた姉にこう言った。
 そうしてだ、彼はゲームを続けかな恵は自分の部屋に戻って普段着に着替えた。そうしてゆっくりした。
 そして合コンの時にその服を着て行くと派手なファッションの富美子が言ってきた。
「相変わらず女の子ね」
「女の子らしい服っていうのね」
「ええ」 
 こう言うのだった。
「かな恵らしいわ」
「そうなのね」
「まあそう言う私もね」
 オレンジの半袖シャツで黒のジーンズ姿そしてブレスレットやネックレスで飾った姿で笑って話した。
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