第五百八話 山海の珍味をその十五
[8]前話 [2]次話
「そうしたこともありません」
「とんでもねえ行動はしてもな」
「それだけです」
「その行動がとんでもないにしてもね」
ジャスミンは落ち着いた雰囲気で箸を動かしている。
「若い娘を見ても何にもしないしね」
「俺はエリザベス一筋だけれどな」
「あんたはエリザベスちゃんにだけスケベ過ぎるよ」
ジャスミンはエリザベスに笑って話した。
「そこは駄目だよ」
「駄目か?」
「どうもね、しかしね」
それでもというのだ。
「この人達はそれもね」
「ないよな」
「遊んだり餃子絡みで無茶苦茶しても」
「お金とか女の子にはな」
「関心向けないからね」
「そこは確かにそうね」
リストもそれはと頷いた。
「二人共無茶苦茶でもね」
「そういうのは向かわないね」
「ええ、全くね」
「そうだね、これでお金とか女の子に向かったら」
それこそというのだ。
「最悪だよ」
「救い様がないわね」
「その時はね」
「ですが根はです」
スノーホワイトはこう言った。
「お二人共です」
「悪人かっていうとね」
「違いますよね」
「そこは違うよ」
ジャスミンもそれはと答えた。
「常識が通じないだけだよ」
「それだけですね」
「全く、だけれどね」
その常識がというのだ。
「けれどね」
「悪い人かといいますと」
「違うよ」
「そうですね、悪人というのは」
スノーホワイトには心当たりがあった、その悪人はというと。
「クラムベリーやカラミティ=メアリーですね」
「正直ぞっとするレベルの悪人達だったよ」
ウィンタープリズンは正座して豆腐を食べながら述べた。
「本当にね」
「あの人達こそですね」
「うん、そしてね」
ウィンタープリズンはさらに話した。
「ファヴもね」
「人間ではないですが」
「後になって聞くと」
「恐ろしい位でしたね」
「悪は何かっていうと」
それこそというのだ。
「あいつはね」
「まさにそうでしたね」
「正真正銘の悪も世の中にはあるんだな」
直行は考える顔で言った。
「本当に」
「そうですね」
スノーホワイトは刺身を口に入れながら応えた。
「私も今はそれがわかります」
「人間らしい人もいればね」
「本物の悪もですね」
「世の中にはあるんだ」
「そして何が悪かっていうと」
「ファヴみたいな奴だよ、そして」
ここで直行は悲しい顔になってこうも言った。
「あいつもね」
「お友達だった」
「色々あいつなりの考えはあったにしても」
それでもというのだ。
「悪人かっていうとな」
「そうなりますね」
「あれだけのことをやったからな」
それ故にというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ