R4話 Birth【誕生】
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そう言うとかすみは側に置いた鞄から何かを取り出す……2つのコッペパン。レモン塩カスタードのコッペパンを発売するあの店のに似ている。
「お近づきの印に♪どうぞ♪」
「うわぁ〜いいの!?」
「はい!」
もらったコッペパンをゆうぽむは一口その特製コッペパンを齧る。
「「おいしい!!」」
「これあそこのお店の?」
「ちっちっち〜それはかすみん特製コッペパンですよ♪」
「へぇ〜!流石スクールアイドル!こんなに可愛くて料理もできるんだ!!」
「えっ……カワイイ!?」
単純明快な性格の侑は自分の感情をありのままに伝える。直球な言葉に素直に喜んだかすみは、にやけて自信に溢れたような返答をする????
「そんな〜♪確かにかすみんは可愛くて料理もできちゃいますけど〜」
「………え?」
「侑せんぱーい!見る目ありますね〜!」
「えっ?」
「そうかな?誰が見たってカワイイって思うよ♪」
「…………は?」
「いや〜それほどでも〜!」
この鈍感で天然な侑とデレているかすみには気づかれていないだろうが……歩夢の目の明かりが常夜灯レベルまで堕ちているのはお気づきいただきたい。
以前、侑がエグゼイドに完敗した際に歩夢は呪詛のような言葉を投げかけた。その時の殺気は人間のものとは思えぬ波動、それこそ悪魔か化物でも憑いているかのようであった。しかし、ここで恐怖を抱かれてはいけない。すぐさま感情を消して素面に戻る。
ここでかすみは話を次に飛躍させる。
「じゃあ先輩方、こんなカワイイかすみんとスクールアイドル始めてみませんか?」
「うーん……」
「侑ちゃん(この娘)大丈夫かな…?」
「任せてください!かすみん、サイキョーにカワイイスクールアイドル同好会にして見せますから!!」
「!…かわいい……!」
「かわいい」というワードに反応する歩夢。自信のなさ故に目を逸らしながらも、返答する。
「だったら……始めてみようかな?」
「入部決定ですね!!」
かすみが歩夢の手を取って、その返答を確実なものへと押し進める。と、ここで隣に座っている侑がかすみに向かって言い添えをする。
「ちなみに私はアイドル志望ってわけじゃないんだ。歩夢を応援したくて!!」
「それって専属マネージャーってことですか!?」
「そうなのかな……?」
「ずるいです!それならかすみんのサポートもしてください!!スクールアイドルとしてはかすみんが先輩ですからね〜?部長には絶対服従ですよ♪」
「えっ!?」
てへぺろ顔で甘え気味なかすみ。しかしその行為は割って入ったことで、後ろにいる歩夢の目をますます曇らせるだけである。
そんな顔とは対照的に侑は笑顔で返す。
「わ
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