第三十五話 合コンに着る服その一
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第三十五話 合コンに着る服
かな恵はピンクの膝までのワンピース姿になってみた、そうしてリビングでゲームをしている弟に尋ねた。
「どう、似合う?」
「いいんじゃね?」
弟は姉の今の服装をちら見して答えた。
「別に」
「何かどうでもいい感じね」
「だって別に下着や水着じゃねえだろ」
「それならなの」
「別に目立ったりしないだろ」
「あのね、中学生の男の子の前にそんな格好で出ないでしょ」
かな恵は明男にむっとして返した。
「普通は」
「そうだよな、やっぱり」
「例え実の弟でもよ」
「変な気を起こすからかよ」
「そうなりかねないからね」
「何で姉ちゃんに変な気になるんだろ」
弟はゲームをしつつ姉に返した。
「そんなのなる筈ないだろ」
「ないの」
「だって姉ちゃんの入った後のトイレ臭いからな」
「それは誰でもでしょ」
「滅茶苦茶臭いんだよ」
「そんなに?」
「ああ、消臭剤使えよ」
姉にこうも言った。
「これからはな」
「そうするわね」
「ああ、それに子供の頃からずっとだしな」
「それでなの」
「どうして変な気になるんだよ」
「いや、男の子だしね」
「男でも誰でもいいって訳じゃないからな」
明男はかな恵にこのことも話した。
「俺だって好みはあるんだよ」
「私は好みじゃないのね」
「女優なら川口春奈さんだな」
「あの背が高くてすらりとした人?」
「俺そうした人が好きなんだよ」
「すらりとした人なの」
「姉ちゃんも母さんも好みじゃないからな」
このことは強く言った。
「安心してくれよ」
「変な気にならないっていうのね」
「というか家族でそんな気になったらおかしいだろ」
「よくある話じゃないのね」
「あってたまるかよ、何で家族にそうした気持ちになるんだよ」
「そう言われるとね」
かな恵はあらためて思って言った。
「確かに私も明男にはね」
「そんな気にならないだろ」
「全くね」
「そうだろ、それでその恰好で成海先輩のところに行くのかよ」
「合コンでね。成海っちも一緒よ」
「先輩に宜しくな」
明男はこのことは真面目な声で言った。
「また一緒に遊びましょうってな」
「成海っちは態度違うわね」
「あの人には子供の頃からよくしてもらってるからな」
「それでなの」
「ああ、だから先輩にはな」
「宜しくなのね」
「言っておいてくれよ」
また言うのだった。
「先輩にお会いするならな」
「そうするわね」
「姉ちゃんも先輩が彼氏ならいいしな」
「成海っちの評価高いわね」
「だから子供の頃から可愛がってもらってるからだよ」
それでというのだ。
「俺もだよ」
「成海っちの評価高いのね」
「いい人だか
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