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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜メンフィルの罠〜
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るのですが………」

「何も結婚を完全に禁止している訳ではない。その書面にも書かれているようにメンフィル皇家である我らマーシルン家に認められる事もそうだが、我らに認められなくてもこの書面に書かれているメンフィルの貴族の関係者がエレボニアの貴族や皇族に嫁ぎさえしなければ結婚は可能だ。」

「”指定のメンフィルの貴族の関係者がエレボニアの皇家や貴族に嫁ぎさえしなければ、メンフィルの皇家であるマーシルン家の許可がなくても結婚は可能”という事は結婚をする当事者たちが互いの身分や家を捨てる――――――所謂”駆け落ち”は見逃すという事でしょうか?」

ルーシー秘書官の意見に対して答えたシルヴァン皇帝の説明を聞いてある事が気になったアルバート大公は新たな質問をした。

「そこまでする必要はない。”エレボニアの貴族や皇族の関係者がメンフィルの貴族や皇族に嫁ぐ事に関しては”何の問題はない。」

「え………エレボニアの上流階級の家に嫁ぐ事は制限し、その逆は何故制限されていないのでしょうか?」

アルバート大公の質問に答えたシルヴァン皇帝の答えを聞いて新たな疑問を抱いたクローディア王太女は質問をした。



「エレボニアの貴族や皇族に嫁げば、当然嫁いだ者はエレボニアの貴族や皇族の一員になってしまう事で、エレボニアの苦難を背負う羽目になるからだ。」

「要するにシュバルツァー家を含めたメンフィルの貴族の関係者達をエレボニアの苦難に巻き込ませない為という事だな。」

「今回の戦争による敗戦で間違いなくエレボニアには”冬の時代”が到来するでしょうから、エレボニアの皇族もそうですが貴族も”冬の時代”を乗り越える為に苦労する事は目に見えていますものね。」

「そんな……!それでは一種の”人種差別”ではありませんか!?」

シルヴァン皇帝の話の後に推測を口にしたヴァイスとルイーネの推測を聞いたルーシー秘書官は血相を変えて反論した。

「”人種差別”?フッ、笑わせてくれる。指定のメンフィル貴族とエレボニア貴族や皇族との結婚の制限は我が国の貴族達をメンフィルに縋ろうとするエレボニアの愚かな思惑に巻き込ませない為の”政策”だ。――――それにしても”エレボニアの貴族や皇族達の為”に”内政干渉”をしてまで第7条について反論するとは、先程セイランド秘書官自身が口にした宣言――――――”政治に私事を反映させるといったこの国際会議に参加する者として相応しくない行為”をもう反故にするつもりか?」

「………ッ!」

(先輩………)

ルーシー秘書官の反論に対してシルヴァン皇帝は嘲笑した後、ルーシー秘書官を睨んで指摘し、シルヴァン皇帝の指摘に反論できないルーシー秘書官が悔しそうな表情で唇を噛み締めて顔を俯かせて黙り込んでいる様子をクローディア王太
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