西ゼムリア通商会議〜メンフィルの罠〜
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はありませんか。」
「アルフィン皇女の護衛を担当していた遊撃士の余計な助言があったとはいえ、ユミルに避難後メンフィル帝国唯一の大使である父上を通してメンフィル帝国に亡命等の申し出をしなかった所か、襲撃が起こる日までメンフィル帝国にも内密でユミルに身を隠し続けた結果、ユミルが猟兵達に襲撃された事でユミルに少なくない被害をもたらし、領主であるテオ・シュバルツァー卿は重傷を負い、更には領主の娘であるエリス嬢が襲撃時の混乱を利用した貴族連合軍の手の者によって拉致されたのだから、ユミルが襲撃される”原因”であり、メンフィル帝国領であるユミルに”密入国”した挙句その理由の一切をメンフィル帝国に説明せず、また自身の存在をメンフィル帝国にも隠し続けたアルフィン皇女にも非があるのは明らかだろうが。―――先に言っておくが、アルフィン皇女やエレボニアの状況を考えた上でアルフィン皇女の処罰内容は相当妥協したのだぞ?戦争勃発の原因になった者は例え皇族であろうとも”死罪”が求められてもおかしくないのだからな。」
「…………それは…………」
厳しい表情でシルヴァン皇帝に指摘したアルバート大公だったが、シルヴァン皇帝の反論を聞くと複雑そうな表情で答えを濁し
「先程アルフィン皇女殿下の処罰内容の関係で、リウイ陛下の下を訪れたアルフィン皇女殿下はシュバルツァー将軍の下へと送られたと仰いましたが、その処罰内容とは一体どういうものなのですか?」
「処罰内容はアルフィン皇女がリィン・シュバルツァー専属の使用人兼娼婦として一生リィンに仕える事です。……ちなみに”娼婦”とはこちらの世界で言う”売春婦”と同じ存在ですわ。」
「な―――――」
「ば、”売春婦”ですって!?幾ら戦争勃発の原因になってしまったとはいえ、意図的に戦争勃発を誘発した訳でもなく、また成人もしていないアルフィン皇女殿下にそんな女性の尊厳を穢す処罰を受けさせるなんて、不敬を承知で申し上げますがメンフィル帝国は”人”の心を持たれていないのですか!?」
「お、落ち着いてください、ルーシー先輩!確かにアルフィン皇女殿下は結果的にはメンフィル帝国が求めた処罰を受けられましたが、実際の状況は先輩が想定しているような状況では―――」
アルバート大公の質問に答えたシルヴァン皇帝とセシリアの説明を聞いた大公自身は驚きのあまり絶句し、ルーシー秘書官は血相を変えて声を上げた後怒りの表情でシルヴァン皇帝達に反論し、その様子を見たクローディア王太女は慌てた様子でルーシー秘書官を諫めようとしたその時
「―――――”黙れ”。」
「……ッ!?」
シルヴァン皇帝が全身に覇気を纏い、ルーシー秘書官に向けて凄まじい殺気を向けて一言口にした。シルヴァン皇帝がルーシー秘書官に向けた声は決して大声や叫び声の類
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