西ゼムリア通商会議〜メンフィルの罠〜
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んだ。」
「……………………」
(オリヴァルト殿下………)
アリシア女王の確認に頷いた後答えたシルヴァン皇帝の説明を聞いて複雑そうな表情で黙り込んでいるオリヴァルト皇子に気づいたクローディア王太女は心配そうな表情を浮かべた。
「そして最後の理由だが……これに関しては”不確定要素”ではあったが、先日ミルディーヌ公女が”とあるメンフィル貴族と婚約を結んだ事で大使館の関係者達の安全度が跳ね上がる事が確実”となった事だ。」
「ええっ!?ミルディーヌ公女殿下は既にメンフィル帝国の貴族との婚約まで結ばれていたのですか……!?」
「一体メンフィル帝国のどのような貴族と婚約を……」
「まさかとは思うがミルディーヌ君が婚約を結んだ”とあるメンフィル貴族”は――――――」
シルヴァン皇帝が口にした驚愕の事実にその場にいる多くの者達が血相を変えている中ルーシー秘書官は信じられない表情で声を上げ、アルバート大公は真剣な表情でミルディーヌ公女を見つめ、察しがついたオリヴァルト皇子は驚きの表情で予想している人物―――――リィンを思い浮かべた。
「フフ………――――――このような場で私事を発表するつもりはございませんでしたが、シルヴァン陛下の各国の方々に対するご説明を捕捉する為に発表させて頂きますわ。――――――私ミルディーヌ・ユーゼリス・ド・カイエンは先程シルヴァン陛下が仰ったように、メンフィル帝国の貴族にして”エレボニア総督”を任命されているリィン・シュバルツァー将軍閣下との婚約を先日結びましたわ。」
そしてミルディーヌ公女は静かな笑みを浮かべながらその場にいるメンフィルとクロスベルのVIP以外の者達にとっての驚愕の事実を口にした――――――
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