西ゼムリア通商会議〜メンフィルの罠〜
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女は心配そうな表情で見守っていた。
「先程シルヴァン陛下はエレボニアの貴族や皇族の方々がこの書面に書かれているメンフィルの貴族の関係者と婚姻を結ぶ際はメンフィルの貴族側に嫁ぐ以外にも、マーシルン皇家に認められた場合も可能と仰いましたが、その認められる方法としては何らかの方法でメンフィル帝国に皇家の方々も賞賛する程の貢献をした場合になるのでしょうか?」
「さすがアリシア女王。察しが良くて説明も省けて助かる。我らマーシルン皇家に認められたエレボニアの貴族ならば、この書面に書かれているメンフィル貴族の関係者達がその家に嫁ぐ事も可能だ。」
「ちなみに現在マーシルン皇家に認められているエレボニアの貴族は”カイエン公爵家”と”ヴァンダール子爵家”になりますわ。」
アリシア女王の質問に対してシルヴァン皇帝は静かな笑みを浮かべて答え、セシリアは静かな表情で答え
「なるほど……”カイエン公爵家”――――――ヴァイスラント新生軍の総主宰にして灰獅子隊の一員でもあるミルディーヌ君は言うまでもなく、今回の戦争でメンフィル帝国に多大な貢献をしていますし、”ヴァンダール子爵家”はクルトとオリエさんが灰獅子隊の一員として今までメンフィル帝国に貢献してきましたから、その二つの家は既にマーシルン皇家に認めれているのですか……」
セシリアの話を聞いたオリヴァルト皇子は疲れた表情で呟いた。
「第7条についても理解しました。次は第10条――――――エレボニアの領土に設立予定の大使館に何故、メンフィル帝国軍を駐留させる事もそうですが、駐留軍の費用の半分をエレボニアの政府が負担しなければならない事について伺いたいのですが。」
「まず、大使館にメンフィル帝国軍を駐留させる理由は単純な話、”メンフィルがエレボニアを信用できないからだ。”」
「……その”信用できない理由”はやはり、今回の戦争の件でしょうか?」
アリシア女王の質問に答えたシルヴァン皇帝の説明を聞いたセドリックは辛そうな表情で訊ねた。
「当然だ。先程皇太子や知事は”エレボニアに2度と戦争を起こさせない”と言ったが、”世代”が替わればその国の皇家や政府の方針が大きく変化する事もそうだが、その国が経験した”過去”も風化され、忘れ去られる事は十分に考えられる。――――――それこそ、エレボニアが”過去の罪”を忘れ、かつてエレボニアを衰退させた原因であるメンフィルやクロスベルに復讐し、かつての繁栄を取り戻す為にメンフィルもそうだが、クロスベルにも戦争を仕掛けてくる事もな。」
「そ、それは………」
「むう…………」
「………………陛下の話から察するに、エレボニアの領土に設立予定の貴国の大使館にメンフィル帝国軍を駐留させる理由は、代替わりしたエレボニアの皇家や政府の
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