第七十一話 詰所の中その二十三
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「この大教会元々奥華だったのよ」
「奥華の系列の教会ですね」
「大教会になれたのよ」
それで奥華から分かれたのです。
「それで佐野先輩もね」
「そちらの人ですね」
「奥華とも縁のある人だから」
このことは断りました。
「気をつけてね」
「奥華でも僕は分け隔て嫌いですから」
「嫌いな人にもなのね」
「はい、態度に出ますね」
「つくづく厄介な癖性分ね、なおしていかないとね」
「そうですよね」
「ええ、けれどそのお話は長くなるから」
どうもこの子の一生ものの気がしてきました、それで今はこのお話を止めてそのうえでということにしました。
「またね」
「はい、またですね」
「お話しましょう」
「それじゃあですね」
「次は四階よ、ただね」
四階といってもです。
「四階から六階は特にね」
「これといってないですか」
「普段は使っていないから」
月並祭や大祭、おぢばがえりの時以外はです。
「ざっとでいいかしら」
「それでお願いします」
「それじゃあね」
新一君にも応えてでした。
私達は四階に向かいました、そしてです。
ここでも階段のところで新一君に言いました。
「まあここはね」
「はい、大勢の人が帰られた時にですよね」
「そう、泊まる場所よ」
「五階も六階もですよね」
「そうなの。それで入り口のお部屋がね」
そこがです。
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