第五百八話 山海の珍味をその七
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「司令やってたり住職やってたりな」
「今は司令に戻っていると聞いているが」
「それでも寺にずっといてな」
本来の世界、眼魔の世界に戻らずにというのだ。
「昼寝ばかりして早寝遅起きでな」
「起きたら食べて飲んでか」
「そんなふざけた生活してだよ」
「本当に働かないんだな」
「全くである」
画材眼魔と音符眼魔も言う。
「仕事はあってもである」
「そうしないんだな」
「人間こうなっては駄目だな」
ターリャは心から思った。
「失格だ」
「そうだね、生活をあらためないとね」
ゲルサドラも同意だった。
「これは非常によくないよ」
「うむ、しかしこの人は何かすると本当に碌でもない事態になる」
ターリャはこのことも話した。
「そうだからな」
「そうなんだよね、こんな生活していてもね」
「それならだ」
「何もしない方がいいんだよね」
ゲルサドラは困った顔で述べた。
「この人は」
「そうだ、だからな」
それでというのだ。
「私としてはだ」
「何かして大変なことになるよりは」
「もう何もせずだ」
そうしてというのだ。
「飲んで食べてだ」
「寝てだね」
「ニート生活でいて欲しい」
「待て、わしはニートか」
「違うのか」
ターリャは逆に聞き返した。
「その生活は」
「収入があるから余計に悪質よね」
留奈も言う。
「それで働いてないんだから」
「役職もあるからな」
ユルセンはこのことを付け加えた。
「もう最悪だろ」
「これ以上はないまでにね」
「だから俺も言うんだよ」
「そうよね」
「こんなひでえおっさんいねえぜ」
「仮面ライダーにもならないしね」
「サポート役にもなってねえしな」
そちらもしていないというのだ。
「だからな」
「ライダーの関係者の人達で最悪ね」
「壇の兄ちゃんよりひでえかもな」
「ふん、もう好きなだけ言っておれ」
仙人は完全に不貞腐れて酒を飲んだ。
「わしは勝手にやるからな」
「というかこのおっさんが元凶だったな」
ディルクも仙人を見つつ引いた顔になって述べた。
「天空寺さんが幽霊になった戦いの」
「ああ、思いきりしくじってな」
ユルセンはディルクにも答えた。
「そう考えると本当にひでえだろ」
「歩く迷惑だな」
「大災厄だぜ」
「俺よりひでえ奴がいるなんてな」
ねずみ男も浴衣姿で言う、その長い頭も丸見えだ。
「つくづくライダーの関係者ってのは多彩だな」
「いや、このおっさんだけだから」
佐野がねずみ男に話した。
「ここまで迷惑なのは」
「このおっさんは特別だな」
「そうだよ、本当に動いたらな」
それだけでというのだ。
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