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戦姫絶唱シンフォギアGX〜騎士と学士と伴装者〜
第21節「従者の責務」
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『S.O.N.G.の者達、そしてシンフォギアの装者達よ。二度も世界を救った君達を見込んで頼みがある。どうか我が愛弟子の暴挙を止めるため、協力して欲しい』
「何……?」
『俺からもお願いしますッ!あの現場から俺を助けてくれたの、この人なんですッ!』

神妙な表情で懇願するグリムと、その隣で頭を下げる翔。
並々ならぬ事情を感じ取った弦十郎は、暫く黙り込んだ後、首肯した。

「火急の状況だ。借りられるなら猫の手でも欲しい。ただし、後でちゃんと事情を説明してもらう。それでいいな?」
『感謝します。もう間もなく其方へ到着する予定です』
『そっちの戦況はどうなっているんです?』
「それが……」

藤尭が口を開いたその時だった。

『うおーりゃーッ!』
『うわああああッ!?』

奏が吹き飛ばされ、発電所の壁に激突する。
画面を見るとダインと戦闘していたミカが、装者も同時に相手し始めたようだ。

「奏ッ!!」
『ぐぅッ……かはッ!』

翼が思わず声を上げる。
壁に叩きつけられた奏は、凹んだ壁の中で吐血した。

『うりゃッ!』
『『きゃあああッ!』』
「調ッ!切歌ッ!」

続けざまに振り下ろされたカーボンロッドを、切歌が鎌の柄で受け止めるも、横から薙ぎ払われたもう一本を横っ腹に受けてしまい、調ともども吹っ飛ばされてしまう。

「このまま見ていられるかッ!」
「クリスちゃんッ!」
「待てッ!」

発令所を飛び出すクリスを、純と翼が追いかける。

一連の流れで、翔とグリムは大体の状況を飲み込んだ。

『あまり芳しくないな……』
『不足、もはや猶予はあまりない。最短ルートで向かいます。少年、私の後ろに』
『あっ、はいッ!また後で連絡しますッ!』

そう言って通信が切断される。

「お、おい!……あいつら、どうやって来るつもりだ……?」

ff

「少年!しっかり掴まっていなさいッ!」
「はいッ!」

車両の間を風のようにすり抜け、高速道路を全速力で駆け抜ける一台の白いバイク。
それに跨る錬金術師グリムの後ろに、通信機を仕舞った翔はしがみついていた。
彼の錬金術によるものなのか、周囲を走る車のドライバー達の目に、彼らの姿は映っていないようだ。

「加速、全力、全速力!疾駆(はし)れ、スレイプニル!速度の限界を超え、スピードの向こう側へ!」

グリムの言葉に呼応するかのように、バイクのヘッドライトが緑光を放つ。
大気を貫き、周囲の景色をどんどん追い越し、スピードメーターが法定速度を超えていく。

(これは……普通のバイクじゃないのか……!?)

翔の予感に応えるかのように、次の瞬間、バイクに変化が現れた。

一瞬の振動の後、目線が数段上がる。
驚いて車
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