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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
そうだ、隣町へ行こう
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叫ぶ暮馬。それに答えるかのように至る場所から男達の了解の声。
武器を取り、戦えない者の避難を誘導し、わずかな時間で彼らは戦闘態勢を整える。

「ちっくしょう…ここまで頑張って来たんだ…踏み荒らされてたまるもんかよ!!」

さて、先程ロビンフッドやウィリアム・テルのおかげで集落は至る所に罠が仕掛けられており、モンスターの侵入は格段に減ったと言っただろう。
そう、無くなったのでは無い。格段に減った

どれだけすごい罠だったとしても、規格外な相手にそれは無意味となる。
通常サイズの魔猪はまんまとトラップにハマるものの、巨大な魔猪はそんなもの意に介さずこちらにまっすぐ突っ込んでくる。

「探偵さんもどこかへ隠れててくれ!!」

そう言うと暮馬と巴御前は駆け出し、前線へと出る。
サーヴァント達は自慢の飛び道具を放ち魔猪を迎撃する。

あのまま猛進を許してしまえばただ事ではすまない。
折角建てた家も、耕した畑や家畜達も、全てがめちゃくちゃになってしまう。

人間達は集落の周りに備え付けられている投石機やら弩砲を用いて応戦する。
そうして魔猪もだいぶ減り、ついに最後の巨大魔猪が足を射抜かれ派手に転んだその時だ。

誰もが安堵したが、また物見やぐらの鐘が鳴る。

「反対側からも来てるぞー!!!」
「!?」

魔猪は一方向からだけではなかった。
反対側から、一頭の巨大魔猪が突っ込んできている。

今そこは戦力が1番手薄。
偶然か、はたまた頭の良い個体なのか…。

「おっきー!なんとかでき」
「無理!!」
「食い気味に言うんじゃねーよバカ!!」

なんとかできやしないかと思ったが無理だった。
しかしそんな時、俺とおっきーの間をひとつの影が高速で通過する。
あれは…!

「巴御前!!」

暮馬のサーヴァント、巴御前だ。
その大弓で猪を射抜くのかと思えば、なんと彼女はスピードを緩めることなくそのまま猪めがけまっすぐ走り続けたのだ。

そして、

「ああああッ!!」

正面から衝突。
なんと猪の牙を掴み、その巨大な体躯からなる凄まじい突進を受け止めたのだ。

「…っ!!」
「マジかよ…。」

少し後ずさるも、猪は完全に止まった。
それどころか、逆に猪が少しづつ後ろへと押されている。
ああそうだった。
馬に乗った大男を馬ごと投げ飛ばしたり、敵の首をちぎっては投げちぎっては投げの大奮戦(文字通り)をした逸話を持つ馬鹿力の持ち主だった。
こんな巨大魔猪、少し痒いくらいだろう。

「刑部姫様!!」
「えっ!?」
「今のうちです!!」

反対側のサーヴァント達が来るには少し時間がかかる
人間達ならもっとかかる。
巴御前は後ろを向くことなく、おっきーに助け
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