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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第51話 白魔導士
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り、それがゼレフを再び形作る。
「もとに…もどった…!?」
「これが…妖精の心臓の力さ…時と空間は全て僕のモノ…尽きることのない無限の魔力…ありとあらゆる魔の頂点と言ってもいい…」
ナツの呟きに答えるようにして、ゼレフはゆっくりと歩みを進めて口を開く。
「この世界の終わりに…ふさわしい力だ…」
ゼレフはそう言い切ると、掌に紫色を帯びた不穏な魔力を形成し、それをナツの胸へと叩きつけた。
「ぐあ…ッ」
ナツはその攻撃を受け、全身を震わせ身を崩す。ゼレフはそんなナツを捨てるようにして、ゆっくりと歩き去る。
「ああ…そうだ…。アレンに謝る必要はないよ…」
ナツは目を見開いてゼレフの言葉を聞いている。その身体は、今にも酒場の床に衝撃を果たそうとしていた。
「…僕が、殺すから…」
ナツは血を吐きながら、苦悶の表情を浮かべる。
「アレンもすぐに、天国に送ってあげるから…さよなら…ナツ…」
ナツの身体が完全に床へと堕ちたその時…ナツの目に、生気はなかった。
…誰が見ても、ナツがその命を落としたのが、分かる様であった。

アイリーンは、自身の身体に起こる変化に、身を震わせて驚いていた。いや、驚きなどというモノではない…。400年だ。それほどの長い時をかけ、人間に戻るための努力を、研究をしてきた。だが、それは敵わなかった…。陛下の魔法をもってしても敵わなかったのだ。
…だからこそ、自身の身体が…かつての人間のそれに戻っていく感覚に過呼吸すら生じる程の驚きを見せた。
「う、うそ…私の身体が…本当の、人間に戻って…」
感じる。五感が…身体の感覚が人間のそれに戻っていく様を…。
「ああ、人間だ…人間だッ!私は本当に…人間に…戻って…」
アイリーンは大粒の涙を流して歓喜の声を上げる。アレンがゆっくりをアイリーンの身体から離れる。そして、座り込むアイリーンを見下ろすようにして鎮座した。
アイリーンは、アレンが身体から離れたことで自由になった両手の平を自身へと向けて見つめる。
白い煙のようなものを放つ自身の両腕は、まるで竜の手を思わせる鋭利な爪がゆっくりと丸みを帯びたものに変化していく様を見る。
「ふぅ…初めてだったが…成功してよかった…」
アレンは微笑を漏らしながら小さく呟いた。その呟きを聞き、アイリーンはゆっくりとアレンの顔を見つめる。その表情には、優しい感情だけが読み取れる。アイリーンは、思わず些少の赤面を浮かべる。
そんな風にして、2人が見つめ合っている様を暫く黙って見ていたエルザ達であったが、エルザが苦虫を噛んだような表情を浮かべる。
「ッ!な、なにをしているんだ!アレン!!その女は…アレンの大切な者を奪った存在だぞッ!!」
エルザの叫びに、ジェラールとウェンディも同じことを言いたげな表情を浮かべる。その言葉に、アレンは少し
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