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展覧会の絵
第八話 絞首台のかささぎその五
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だ着ているがそれはただの飾りに過ぎなかった。雅には彼のおぞましい肉体が見えていた。
 その肉体に穢される、雅はそのことを考え気が狂いそうになった。しかしだ。
 逃げられなかった。手錠はもがけばもがく程食い込んでくる。立ち上がろうとしても足が動かず倒れ込んでしまった。そして見上げるとそこにだった。
 由人がいた。雅は今生まれてはじめて心の奥底から絶望を感じた。その絶望のままだった。
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