第六十六話 感染症の怖さその四
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「追い返せるから」
「二人でなのね」
「一緒にいましょう」
「それがいいのね」
「そうよ、だからね」
「ここではなのね」
「二人でいましょう」
常にというのだ。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
咲も頷いた、そうしてだった。
二人で遊び泳ぎ甘いものを食べた、トイレもそうした。
そうしているとだ、咲は気付いた。
「誰もね」
「声かけてこないでしょ」
「ええ、誰か来るかって思っていたら」
「一人だと来たわよ」
回遊プールで共に泳ぎつつだ、愛は咲に話した。
「二人か三人でね」
「そうしてきたのね」
「けれどね」
それがというのだ。
「二人だとよ」
「相手も引くのね」
「一対一だと来るわよ」
相手もというのだ。
「そうしてくるわ、けれどね」
「二人となると」
「二対一で来るなんてね」
「そうはないわね」
「そう、ただ相手が二人以上だと」
その場合はというと。
「来るわよ」
「数が同じかより多いと」
「そうならね」
その場合はというのだ。
「ナンパも数なの」
「おおむねね、そりゃ一人でも二人に声かける人もいるわよ」
「そんな人もいるのね」
「けれどそんな人は例外だから」
「少数派ね」
「かなりね、だからね」
「二人でならなのね」
「それで後はもう近寄るなってね」
その様にというのだ。
「オーラ出してたら」
「私出してないけれど」
「私が出してるのよ、こうしてサングラスかけてね」
「実際にかけてるわね、今」
「これで結構近寄ってこないのよ」
「サングラスで?」
「どうも威圧感っていうかシャットアウトしてるものがあるらしくて」
それでというのだ。
「かけていたらね」
「声かけてこないの」
「そう、だから咲ちゃんもね」
「この前買ったサングラスね」
「それ持ってるわよね」
「ええ」
頭にたまたまあったそれに触れつつ答えた。
「ここにね」
「それをかけたらよ」
「声かけてこないのね」
「ええ、サングラスかけてたらね」
二人でというのだ。
「それでよ」
「誰も声をかけないのね」
「そうよ、だからね」
「私もなのね」
「かけてね、サングラスはこうした時にも役に立つから」
「ナンパされたくない時も」
「お洒落にも紫外線を避けるにもね」
そうしたことにもというのだ。
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