第五百八話 山海の珍味をその三
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「それもかなりな」
「そうなんだ、けれどおはだけはだね」
「それは感動した時でだ」
「普通に美味しいと思うだけだとだね」
「発動しない」
「そうなんだね」
「本当に発動されたら困ります」
ヒメアはこう述べた。
「下に水着は着ていますが」
「水着は脱げないですよね」
アーシアは小さな鍋の吸いものの中の生麩を箸に取っていた、そうしてその生麩を口の中に進めつつ心配そうな顔をしている。
「それは」
「下着や水着は脱げないです」
えりながそれはと保証した。
「ですから安心して下さい」
「ならいいですが」
「ただ浴衣位はです」
「はだけでしまいますね」
「そして宙に舞います」
「恐ろしいことですね」
「本当に恐ろしいな」
箒は刺身の真ん中に山葵を入れつつ述べた。
「私が聞いてもな」
「あの、私の裸を見ていいのはユッキーだけだから」
由乃もそれはと答えた。
「浴衣脱げたら困るよ」
「幾ら美味くてもそれは困るな」
高坂も言うことだった。
「本当にな、安心して美味いもの食いたいしな」
「はだけて困るものは着ていないにしても」
シャカは目を閉じても冷静に食べている。
「そうした趣味はないからな」
「それならですよね」
「脱げないならそれでいい」
シャカは仄に答えた。
「それでな」
「そうですよね」
「安心して食べられる、それでだが」
「それで?どうしたんですか?」
「酒も美味い」
おちょこで飲みつつ述べた。
「いいことだ」
「ああ、お酒ですか」
「幾らでも飲める」
「食べものが足らなかったら追加注文出来るからね」
五代がこのことを話した。
「皆遠慮なくね」
「それではな」
「お刺身でも天麩羅でもね」
「そうさせてもらおう」
「お肉にお魚にお野菜に」
五代はさらに話した。
「何でもね」
「それはいいことだ、好きなだけ飲んで食べさせてもらおう」
「まことに和食はいいものだ」
サガも言うことだった。
「あっさりとしていて食べやすくだ」
「美味しいですね」
「しかも健康的だ」
ムウにも述べた。
「ギリシアの料理もいいが」
「和食もいいですね」
「実にな」
酢だこを食べつつ述べた。
「箸が進むしだ」
「お酒もですね」
「進む」
こちらもというのだ、実際にサガはかなり飲んでもいる。
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