第五百八話 山海の珍味をその二
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「残念ながら」
「やっぱりそうか」
「栄螺なんてね」
「ないんだな」
「蝦蛄もあまり食べないね」
今食べているそれもというのだ。
「どうもね」
「蝦蛄も美味しいですが」
葉月が言ってきた。
「それでもですね」
「そうなんだよね」
「それは残念ですね」
葉月は鯛の刺身を食べつつ実際に残念そうな顔で言った。
「本当に」
「いやあ、味付けもね」
「日本と比べるとだ」
アンジェラも話した。
「実にだ」
「酷くて」
「こんな美味いものはだ」
それこそという口調での返事だった。
「そうは食べられない」
「そうなんですね」
「困ったことにな」
こう実際に言うのだった。
「今私は山菜を食べているが」
「山菜と茸の天麩羅ですね」
「海老や鱚もあるな」
「そして烏賊も」
「これだけの山菜や茸もだ」
「イギリスにはなくて」
「食べられる」
一言で言った。
「それだけだ」
「味は二の次ですね」
「そうだ」
「お料理。何それ」
アーサーの言葉である。
「私は自然食派」
「自然食ですか?」
「そう」
こう葉月に答えた。
「だから調味料がなくても」
「いいの」
「煮ていなくても焼いていなくても」
「それでもなのね」
「いいの。服を着なくても」
「そ、それは流石に駄目だからね」
葉月は食べものの話は兎も角服については強く言った。
「服は着ようね」
「それは絶対に」
「そう、お風呂の時以外はね」
「イギリスの皆からも言われてるわ」
「本当にそれはお願いね」
「服は絶対に着るぷりよ」
みれぃもそれはと強く言った。
「頼むぷり」
「そう、服はちゃんと着てね」
サルバトーレは言いつつ刺身を食べてにこにことしている。
「食べようね」
「そうだ、俺も脱ぐ時はあってもだ」
バリアシオンも浴衣姿で天麩羅を食べつつ話す。
「下着は着ている、ちなみに今はトランクスにしている」
「ビキニやブリーフだと何か嫌だって人が多いのは事実みたいだね」
薙切薊はしんみりとして述べた。
「だから僕もトランクスになっているしね」
「ボクサーいいよ」
タスクは海老の天麩羅を食べながら話した。
「俺もそうだしね」
「ボクサーか」
「それがね。あと薙切さんこのお料理どうかな」
「美味いと思う」
タスクに正直に答えた。
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