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八条学園騒動記
第六百六十九話 勝ったということにしてその十二

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「簡単に痛風になった」
「昔のビールはプリン体多かったですからね」
「それでじゃ」
 その為にというのだ。
「しかも生卵を入れる」
「ビールにですね」
「朝食欲がないとな」
「ビールは飲むパンですしね」
「そこに卵まで入れるとな」
「栄養補給になりますね」
「それで今もそうして飲むが」
 ドイツでは特にだ、昔からドイツでは食欲がない時の朝食である。
「昔はな」
「プリン体のせいで」
「よく痛風になったのじゃ」
「それは付きまといますね」
「どうしてもな」
「昔のビールは」
「だからお勧めではなかった」
 健康を考えると、というのだ。
「わしもな」
「飲める状況でもですね」
「身体のことを考えるとな」
「それ今でも連合ですと」
「飲まぬな」
「本当に飲むのは夜です」
 その時にというのだ。
「僕もそうですしね」
「そうであるな」
「はい、じゃあ帰ったらです」
「焼肉にビールをじゃな」
「楽しんできます、かなり飲んで」
 ビールをというのだ。
「若しかしたら研究所に帰るかも知れないです」
「それはどうしてじゃ」
「二日酔いになりそうだったら」
 それならというのだ。
「朝起きたらお風呂に入りたいので」
「わしの様にか」
「はい、ですから」
 そう考えているからだというのだ。
「その時はです」
「研究所で休むか」
「そうしていいですか?」
「研究所は野上君の職場でじゃ」
 博士はあっさりとした口調で答えた。
「休む場所もある」
「だからですか」
「何時でも来るといい」
 こう言うのだった。
「野上君の好きな様にな」
「じゃあそうさせてもらいます」
「ではな」
「はい、僕もビール飲むのは久し振りですし」
「他の酒を飲んでおったな」
「そうでした」
 最近はというのだ。
「ワインとかお店に売っているサワーとか」
「ああしたものをか」
「飲んでいます」
「そうか、カクテルはどうじゃ」
 博士はこちらの酒のことも尋ねた。
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