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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜困惑の賠償内容〜
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ネの言葉にミルディーヌ公女は微笑みながら同意した。

「我が国の前宰相――――――それも父上と私、二代のメンフィル皇帝を支えた”前宰相”ならば、総督に求められる政治方面の能力について文句はないだろう?――――――ああ、先に言っておくがパントも私や父上達のように異種族の血を引いている事でこの場にいる私とセシリア以外の者達――――――つまり”人間”と比べて寿命が遥かに長い事もそうだが、人間からすれば高齢とされる年齢に反して若々しい姿だから”高齢に関する問題”は心配無用だ。」

「それは…………」

「リウイ陛下といい、話に出たリグレ前侯爵閣下といい、私達人間と比べて長寿で若々しく、その気になれば”現役”としてまだまだ働ける”先代”を有するメンフィル帝国の人材の豊富さは一国の国主として羨ましいものですな……」

シルヴァン皇帝の問いかけに反論が見つからないルーシー秘書官が複雑そうな表情で答えを濁している中アルバート大公は疲れた表情で溜息を吐いて呟いた。



「……シルヴァン陛下。先程ルイーネ皇妃陛下が仰ったように貴国がエレボニアを”保護”する理由は”賠償金の回収を確実にする為とエレボニア帝国に隣接している自国の領土の治安維持の為の投資”との事ですが、第9条を定めた理由ももしかして同じ理由なのでしょうか?」

「そうだ。他国との戦争が勃発する事は当面は心配無用であると推測しているが、敗戦したことで政府や皇家に不満や反感を抱く民達や貴族達が内戦や反乱を起こし、その出来事で皇家や政府に滅ぶ事は政府や皇家から莫大な金額の賠償金を回収するメンフィルとしても見逃せんからな。ましてやエレボニアは去年の内戦もそうだが、250年前の”獅子戦役”という前科もある為、内戦や反乱が勃発すれば短期間で鎮圧できるとは到底思えないので、もし内戦や反乱が勃発すれば我らメンフィル帝国軍による武力介入で短期間で鎮圧させる事を決めた。――――――勿論、武力介入した際はその時にかかった戦費をエレボニア政府・皇家に請求させてもらうがな。」

「お待ちください!メンフィル帝国の懸念も理解しておりますが、他国の内戦や反乱に武力介入する等一種の”内政干渉”ではありませんか!」

ある事に気づいたアリシア女王の質問に答えたシルヴァン皇帝の説明を聞いたルーシー秘書官は真剣な表情で指摘し

「フッ、確かに”内政干渉”は通常の国家間の関係ならば非難すべき事実だが、セイランド秘書官は”今のエレボニアの立場”をもう忘れたのか?」

「”エレボニアは戦争でメンフィルに敗戦した”のだから、敗者であるエレボニアは勝者であるメンフィルの要求に応じなければならない立場な上、既にエレボニアは内戦によってメンフィルが戦争を決める程の国際問題を起こした前科まであるのだから、再び内戦や反乱が勃
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