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絶撃の浜風
外伝 Tesoro italiano 〜イタリアの至宝〜 01 イタリアの至宝
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。一時期ポーラと一緒に射撃練習してたから」


「え、うそ、聞いてないよそんな話」


「そう? 妙高さんはザラやポーラとは古い友人でね、以前から交流あったのよ・・・特に妙高さんとは、ちょっとあるみたいだったなぁ・・・」


「・・・・姉さんが?」


「うん・・・何か思うところがあったみたいで、一時期 203mm/59連装砲を借りて撃ちまくってたわね」



「・・・それで?」


「《まだ・・・ダメですね・・・今の私では、荷が勝ちすぎています》って言ってた。それ以降、妙高さんがアレを使ってるのを見た事ないわね・・・」



《・・・あの妙高姉さんでも持て余すなんて・・・》



「因みに今日のターゲット・・・あの黒い的は、Zara砲の最大射程距離、40.208kmに設定してあるわ」


「最大射程って・・・・それ、的当て出来る距離じゃないよね?・・・40kmって・・・・・大和型の46サンチ砲の最大射程と大して変わらないじゃないっ!!あぁ、何よそれ、もう信じらんない!! バケもんじゃない!!」






足柄は・・・衝撃を受けていた




 日頃から抱いていたポーラのイメージと、今、目にした光景とのギャップの折り合いが付けられず、混乱していた

 それも、ちょっとやそっとのレベルではない。考えるまでもない・・・・この地球上に、ポーラ程の撃ち手が他に存在するはずがない事くらい、足柄にだって理解できる



 理解は出来るが、規格外にも程がある・・・・違和感がありすぎて、心で受け止められずにいたのである







《・・・・何者なの?・・・この娘・・・》







ふと、我に返り・・・・・冷静に・・・足柄は考え込む



 《この距離は、大和さんだって夾叉させるのでさえ難しい・・・・46サンチ砲は散布界も広いしとてもじゃないけど・・・・・それに・・・35kmでさえ、当てたという話は聞いた事がない・・・というより不可能に近い・・・・・・・・》




そして足柄は気付く




《・・・そう・・・か・・・・妙高姉さんや羽黒が、あんなに凄いのにちっとも修練を妥協しないのは、これを見て知っていたからなんだ・・・・・》




 確かに、今のポーラの砲撃を見てしまったら、妙高も羽黒も並の重巡にしか見えない・・・・不遜にも、足柄はそう思ってしまった



「ほ〜らっ、ポーラ起きろっ! も〜だらしないんだから」


 こともなげにポーラを叱り飛ばす夕張。これがどれ程凄い事か知らないんじゃないかと思うくらい、呆れる程に普通だった



「あのさ、ポーラってこんなに凄いのに、あん
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