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絶撃の浜風
外伝 Tesoro italiano 〜イタリアの至宝〜 01 イタリアの至宝
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 いずれにせよ、射撃訓練でLV上げが期待できないのは今の足柄にとっては好都合だった。いくら努力してもステータスに反映されないのなら、悪戯に那智を刺激せずに済むからだ




 それに・・・仮にも足柄は《飢えた狼》と言われた妙高型を標榜する重巡洋艦である




 体裁はどうあれ、やはり強くありたいと思う本能には抗えなかった







「・・・・何だかなぁ・・・」




我ながら、支離滅裂というか・・・・歪んでいる・・・とは思う









「いかんいかん、また落ち込んでる! しっかりしろ! 私っ!!!」






気を取り直して、足柄は射撃演習場へと足を向けた














演習場に着いてから、足柄は舌打ちをする



「いっけない、今日は演習場、整備でお休みだったっけ」



 せっかくのやる気を削がれた足柄は、間宮で甘味のやけ食いでもしようと踵を返そうとしたその時・・・・





「・・・ドーーーーン!・・・・・ドーーーーン!」





「あれ?・・・・・誰か・・・・撃ってる・・・!?」



演習場の方から、砲撃音が聞こえていた



「お休みのはずなのに先客?・・・・がいるわね・・・・・あれは・・・・」





そこにいたのは・・・・ポーラだった。傍らには夕張もいた



「ちょっとポーラ! 何してんのよ!今日はここ、入れないのよ!」


「お〜、ぁしぃ〜がら〜、ボンジョルノ〜」


「足柄よ!も〜いい加減に覚えなさい!」


「え〜、そうなんですかぁ? 違ってましたか〜?・・・どこがですか〜?」


「・・・もういいわよそれで(汗)・・ところで、ポーラ、休みの日に演習場に忍び込んで練習?」


「ん〜、ポーラわぁ、ほら、ゅう〜ばりぃ〜のお手伝いですぅ〜」


「お手伝い?」


「ほら〜、アレですよぉ〜、兵装実験・・・なんでしたっけ????・・・重巡?」


「いやいや、それは夕張の二つ名でしょ! ポーラはそれ、ないから」


「?・・・とにかくぅ、そういうやつですよ〜」




そこへ夕張が呆れたように入ってきた



「何馬鹿な事言ってんのよポーラは。武装のテストでしょ!」


「ぇへへ〜、そういえばそうでした〜」


「相変わらずのぽんこつね〜、ポーラは」




 先程までブルーが入っていた自分とは違って、この子は気楽でいいわね、と半ば呆れる足柄だった

 いつ話しかけても、ポーラとはまともにコミュニケーションがとれ
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