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絶撃の浜風
外伝 Tesoro italiano 〜イタリアの至宝〜 01 イタリアの至宝
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のか・・・・







U 足柄の独白、そして・・・



 



 妙高姉さんは、初めから態度が一貫している。あの事件の後も、相も変わらず欧州から国際電話で那智にお説教しては溜息をつくという、いつものルーティーンは変わらない・・・まったく以て、揺るぎなかった

 今更ながらに思う。あの人は、ずっと那智の事を心配してお小言を言っていたのだ。本当に、大した人だと思う


 どうして妙高姉さんはあんなにも強いのだろう? 同じ妙高型で、スペックは殆ど変わらないのに・・・・艦娘としての《格》がまるで違う・・・・・私は、あんな風に強くはなれない・・・・



でも、末っ子の羽黒は、あんなに懐いていた那智を突き放し、決別する覚悟を決めた


私は知っている


 あの、特別演習で那智を完膚なきまでに叩き潰した次の日、帰って来なかった那智の部屋で、一人声を殺して泣いていた羽黒の事を・・・・



私は・・・中途半端だ・・・



 結局の所、私は那智を突き放しきれなかった・・・・最初は、赤城さん達の言う事に賛同し、それが那智のためだと思い、距離を置いた


けれど・・・


 あんなにも、壊れてしまいそうな那智を見てしまったら、どうしても放ってはおけなかった。自分は、那智と距離が近すぎるのだ







 あの事件の後、霞ちゃんが二水戦と掛け持ちで礼号組を立ち上げてくれていた。行き場のなくなった私の為に用意してくれたのだ・・・今更那智の所に戻った所で、かえって拗れるだけなのはわかっているから・・・あの時は随分キツい事を言われたけど、霞ちゃんはやさしい・・・・本当に涙が出る・・・


 あの後、謝罪も兼ねて、恥を忍んで阿武隈に相談した。愛弟子に大怪我をさせられた彼女からすれば、私は随分と厚かましい女に見えただろう。それなのに彼女は、今は無理だが、折を見て(赤城さんには内緒で)六駆の子たちを那智の元へよこしてくれると言ってくれた・・・感謝しかない・・・本当に彼女には頭が上がらない・・・ 






 妙高姉さんは、多分心配ない・・・でも、妹の羽黒は、深く傷ついている・・・・・


 羽黒には、那智の事で立ち止まって欲しくない・・・あの二人には、前に進んで欲しい・・・そのためには、私は何ができるだろう・・・?




 どうすればいいのか、私にはわからない・・・・・何をしても、間違えてしまうような気がしてならなかった




今の私には、正常な判断は難しい・・・私は・・・多分・・どうかしてる・・・








「・・・・・う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」




小さな唸り声を発したと思うと、
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