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絶撃の浜風
外伝 Tesoro italiano 〜イタリアの至宝〜 01 イタリアの至宝
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ザラは応える



「・・・まぁ、演習場の的は動かないから、これくらいは・・・・・ね?」



ザラにとっては、これは本音である。なので一応、謙遜したつもりなのだが、



「いやいや、無理ですって! 誰も出来ませんよこんな真似!」


興奮冷めやらぬ青葉と、傍でうんうんと頷く衣笠は、ザラ砲の感想を述べる


「ザラ砲って、射程が長いじゃないですか。私も遠距離射撃得意な方だって自負してたんで・・・・それで先日ポーラに頼み込んでザラ砲を撃たせてもらったんですよ。確かにすごく飛ぶんですけど、14inchターゲットみたいな遠距離だと、平均散布界が広すぎるってゆうか、射表と全然違うってゆうか、射心がどこなのかさっぱりわからなくて・・・・・恥ずかしながら、一発も的に当たりませんでした。超ムズいですよね〜」


「私も・・・dueになるまでは、ここまでうまく当てられなかったのよ。艤装のアシストと、専用砲弾が使用出来るようになったから・・・・」


「専用砲弾? 何ですか、それ?」


「203mm/59連装砲専用に調整された砲弾なの。詳しい事は、ちょっと言えないけど」


「自動追尾とか、そういう特殊機能があるとか?」


「まさか! 艦娘の装備はそういうの実装出来ないから・・・・至って普通の徹甲弾だと思う・・」


「普通なのに秘密なんですか?」


「スペックとかそういうことではなくてね、ちょっと訳ありなの。この砲弾はね、本国政府の意向で・・・実戦での使用は私以外には許可が下りていないの・・・」


「ポーラも・・ポーラさんもですか?」


「ポーラでいいわよ・・・ええ・・・あの子も使わせて貰えないの・・・」


「何かしつこく聞いてごめんなさい。でも、砲弾を変えただけで命中精度が良くなるとは思えないけど・・・」


「・・・もちろん、それだけじゃないけど・・・この子はとてもいい子よ。すぐ機嫌が悪くなったりするから、ポーラと、私以外の人が使うのは難しいけど・・・・」


「何かコツとかあるんですか?」


「コツといっても、この子の気分を感じる、としか言いようがないかな」


「いやいや、感じるとか・・・天才ですか・・」


「いいえ・・・天才はあの子の方・・・・」



そう言うと、ザラはうつむいた



「・・・これは・・・本当はZara砲じゃなくて、《Pola砲》って呼ばれてたのよ・・・・・・」


「・・・え?」





「ううん、何でもない・・・」

















あの事件の後から、足柄はずっと考えていた



 自分は、どうするべきな
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