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妖精のサイヤ人
第十三話:ようこそ!妖精の尻尾へ
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変えず、しかし声色はどこまでも真剣だった。

 「どっちみちアンタの孫はここ(妖精の尻尾)の魔導士になるんだろ、なら一週間ちょっとくれえでそうなっちゃァ…お孫さんが可哀そうに思えるぜ」

 ま、あのガキは強えから心配する必要性ないだろうけどな、と付け足すギルダーツ。
 ギルダーツの言葉に想うところがあるのか、マカロフは目を閉じると共に建物内に発せられていた魔力を内に戻して小さくため息をつく。
 そもそも自分から始めた事態である、多少は遅くなると思って自分から送り出したのだから。
 可愛い孫であるのなら、自分(テメエ)が信じないでどうする、と己自身に言葉をかけた。
 さっきまで自分を戒めて自分の部下に諭されたことには思いながらもマカロフはギルダーツに謝罪する。
 
 「…確かにそうじゃな、すまん。焦りすぎてしまったようじゃ」

 「いいってことよ、アンタがこうなることはなんとなく予想してたしな」

 そう言いながらニヤニヤと人を揶揄うような笑みを浮かべるギルダーツに腹が立つが、それでも今の自分と気軽に話せるこの男はやはり大物だろう。
 他の魔導士たちは遠巻きで呆れた目などをしているが、下手に逆鱗に触れたくないからこんな態度を取らない。面倒だから
 やっぱりコイツ馬鹿なのかな…いや馬鹿だったわと再認識するマカロフに、一週間ぶりに聞く愛おしい我が孫の声ががギルドの外から聞こえた。
 隣のギルダーツもそれに気づいたようで「お、噂したら」と零す。
 扉の向こう側から、二人の少年に声が響く。

 「でっけ〜!ここが妖精の尻尾(フェアリーテイル)かぁ!!」

 「へへ!だろだろ!?自慢のギルドなんだ!!」

 ゆっくりと扉を開けたそこには少年たちのわくわくとした明るい表情。
 たった今、マカロフが待ち望んでいた少年二人を見つめ、眩しい光景を見つめるように目を細めた。

 そして、自身の孫である金髪の少年は隣にいたもう一人の茜色の頭髪の少年の前にわざわざ移動し、そして両手を広げて見せつけるように、そして歓迎するように言う場面ににやけ面を堪えきれずに笑ってしまうのだった。

 「ようこそ!!妖精の尻尾(フェアリーテイル)へ!!」

 ここから先は流浪の旅をするサイヤ人ではない。
 妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士のサイヤ人の物語が今、始まる。



 ★★★★★★★

 「がー!!なんだよソレ!!卑怯だろ!!」
 
 「ばっかお前!!痛えんだよこれでも!!界王拳20倍だぞ!!?どんだけ痛えと思ってやがる!!」

 「知らねえよ!!」


 

 「…なあ、ギルダーツさん…?だっけ。アンタ強えんだな!今度手合わせしてくれよ!」

 「あー無理無理、だって坊主まだ弱え
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