第10章 アルバレス帝国編
第48話 変異個体
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。今すぐにでも飛び掛かってきそうな3人に、ナインハルトは制止するように声を発する。
「そう殺気立たなくても大丈夫だよ…君たちの相手は僕じゃないから…」
「…どういう意味だ…ッ!」
ナインハルトの言葉に、怪訝な様子を見せたエルザであったが、前方の甲板の扉から一人の男が出てきたことで、会話を止める。
「へえ…こいつらが、この世界のアレンの仲間なのか…」
「…貴様は一体…ッ!」
「ジェラールと瓜二つ…兄弟か?…それにこの男、アレンを知っているのか…」
「いや、俺に兄弟はいない。全くの別人だ…それに、この世界…だと?」
その男の容姿は、顔に刺青がないだけで顔のパーツも髪も、ジェラールと瓜二つであった。男の容姿と発言に、エルザ、カグラとジェラールは驚きと怪訝を組み合わせたような表情を見せる。
「僕の魔法さ…僕の魔法は他人の思いを具現化する…その男は…」
ナインハルトがそう言葉を続けるが、それを遮るようにして男が口を開く。
「俺はコウタ…コウタ・ホーク…アレンの親友だ…」
その言葉に、エルザ達はこれ以上にないと言った様子で驚きを見せる。聞き覚えがあった…。いや、忘れるはずもない…ヒノエとミノトから語られた、アレンの親友の名だったからだ。だが、同時に疑問が生まれる。
「…アレンの友であるコウタは…死んだはずだ…」
「言ったろう?他人の思いを具現化するって…僕の魔法でアレンの心の中の記憶を具現化したのさ…アレンの中で、もっとも強い人物をね…」
エルザの問いに、ナインハルトは微笑しながら答える。その答えに、またも驚きを見せたのアは言うまでもない。3人は瞳孔を開きながらコウタを見つめる。
「そうか…アレンから聞いたのか?…俺がドラゴンに殺されたってことを…」
その発言に、3人は目を細めて怪訝な表情を浮かべる。間違いない…アレンの親友がドラゴンに殺されたということを知っているのは、フェアリーテイルのメンバーだけだ…それを知っているということは…。
「本物なのか…本当に、アレンの友であるコウタなのか…」
「ああ、本物だよ…幻覚でも何でもない…1年前、アレンが直接アルバレスに足を運んだことがあってね…その時に記憶を覗かせてもらったんだ…いやー、驚いたよ。まさかこんな強者がいたとはね…。だが、そのせいで、彼を具現化するときは彼だけしか具現化できないんだけどね…」
ナインハルトの言葉に、3人は冷や汗を流す。目の前の男は、アレンと共に歩んできた男…。そしてこの得も言われぬ圧倒的な力…。まるでアレンやウルキオラと対峙しているかのようなプレッシャーであった。
「あなたのことは…ヒノエとミノトから聞いた…」
カグラは小さく呟くようにして、先のコウタの質問に答える。その答えに、コウタは目を見開いて見せる。
「ヒノエとミノトもいるのか!おー、そうか…会い
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