アーチャーの苦笑
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ー。
得る情報と洩れる情報って何?」
「得る情報は動く事で、生の情報が得られる。
相手サーヴァントやマスターの情報。ここでこれだけの監視をしているのだから、町全体にそういうのを張り巡らせている可能性は高い。
洩れる情報で最たるものはマスターが表に出る事それ自体だ。
さっき言ったが、今のこの屋敷は牢獄である同時に堅固な砦でもある。
その安全な場所から出る愚か者という情報が知れ渡る事になるだろう」
「完全に私の事馬鹿にしているわよね!?
で、昼籠城して夜出撃する選択肢を言って頂戴」
面と向かって愚か者と言われた遠坂凛が膨れるが、彼女はアーチャーを詰る事無く続きを促した。
アーチャーも三本目の指を折ってその選択肢を口にした。
「これが一番愚かな選択だな。
サーヴァントだけでなく、見張っている連中すら敵に回す」
「魔術協会が外の連中を何とかする可能性は?」
遠坂凛自身無意識だが己の選択であるサーヴァント召喚、つまり聖杯戦争参加が間違っている事を察していたからこそ、こんな言葉が出る。
それでも参加したのはこの土地のセカンドオーナーであり、聖杯戦争御三家である遠坂の意地でしかない事も理解していた上での言葉には怯えが残っていた。
「ない訳ではないが、その可能性は低いだろうな。
魔術師の連中は軽視するが、本気になった国家の怖さはえぐいものがあるぞ。
悪い事は言わないから、ある程度盤面が動くまでは籠城する事をお勧めする」
アーチャーはそこまで言い、遠坂凛は無言で頷く事でその方針を是とした。
方針は決まった訳で、霊体化しようとしたアーチャーを遠坂凛が呼び止める。
「で、いつまで私たちは籠城すればいい訳?」
「外の連中が増えるか減るかした時だ。
それは、他所でサーヴァントの潰しあいが発生した事を意味する。
その時に外の連中は選択を迫られるだろう。
マスターに接触するか、放置するかを」
「接触してきた場合は?」
「ほぼ間違いなく、取り込みに来るだろうな」
そう言ってアーチャーが霊体化する。
遠坂凛は部屋を出て冷蔵庫を開ける。
籠城用の食材は念のために買っておいたものだ。
「ああ。そうだ。マスター」
「!?
な、何よ!アーチャー!?」
実体化したアーチャーが不意に声をかけてきて驚く遠坂凛だが、アーチャーの言葉は彼女の想定を軽く超えてきた。
「籠城するならば、缶詰と水の備蓄も確認しておけ。
外の奴ら、その気になれば簡単にこの家の電気と水道を止めるぞ」
遠坂凛はその言葉を理解したくなかったのは、電気と水を止められた場合には頑張っても一週間ぐらいしか籠城できないと分かったからである。
特にト
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