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展覧会の絵
第七話 老婆の肖像その二
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。心配して声をかけた。
「おい、どうしたんだよ」
「どうしたって?」
「昨日。塾に居残ったよな」
「ええ。少しね」
「何時まで残ってたんだよ」
「ちょっとね」
 何処かだ。望から視線を逸らしてだ。春香は彼に答えた。
「終電には間に合ったから」
「おい、終電って」
「大したことじゃないから」
 こうだ。望から目を逸らしながら言う春香だった。
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