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夢幻水滸伝
第二百五十二話 広州沖の海戦その十四

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「美味いやろ」
「はい、かなり」
「普通のメニューで食材もな」
「普通ですね」
「広州の市場で売ってるな」
「そうしたもんですね」
「料理人は専門職の人やが」
 それでもというのだ。
「それでも別にや」
「贅沢やないですね」
「量は多いが」
「値は張ってません」
「それでも美味い、充分以上にな」
「ほなそれでええですね」
「例え質素とされる食いもんでもな」
 そうしたものを食べてもというのだ。
「美味しかったらな」
「それでええですね」
「服も自分快適で似合うんやったら」
 それならとだ、施はそちらの話もした。
「もうそれでや」
「ええですね」
「絹のものとか着いひんでもですね」
 蒲も言ってきた、海鮮炒飯の中の海の幸と卵がご飯と適度に合わさっているのを実に美味いと感じながら。
「別にええですね」
「そやろ、むしろいつも絹やとな」
「動きにくいですね」
「別に誰が絹の服を着てもええが」
 それでもというのだ。
「自分等はな」
「今の服で、ですね」
「ええわ」
 こう言うのだった。
「綿や麻の生地でな」
「満足ですね」
「そやろ、この世界でもポリエステルの技術があるし」
 施はこちらの話もした。
「そうした生地でもな」
「ええですね」
「別にな」
「そしてお家もですね」
 王はこちらの話を豚バラ煮込みを食べつつ話した。
「別に豪華やなくても」
「ええやろ」
「そうですね」
「自分は南京では故宮におったが」
「使われていた部屋以外は開放されていたとか」
「どんな立派な家でも一人が使う場所は僅かや」 
 施は王にこの現実を茶を飲みつつ話した。
「それでや」
「故宮においてもですね」
「使う部屋は少しでな」
「それ以外の部屋は開放されていましたね」
「観光にさせてた」
「そうでしたね」
「そんなでかい宮殿に住んでも」
 例えそうしてもというのだ。
「何か馴染めんわ」
「そうしたものですね」
「そやから故宮ではそうしたしな」
「今は官邸にお住まいですね」
「ごく普通のな」
「それで充分ですね」
「安房宮みたいなのはいらん」
 始皇帝が建てさせたそれの様なものはというのだ。
「別にな」
「やはりそうですね」
「いるのはな」 
 それはというと。
「やっぱりな」
「自分が満足出来るだけのもんですね」
「それでええわ」
「そしてそれがですね」
「自分等の考えやな」
「紂王にまでになりますと」
 紅美は兎角この王の話をした。
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