第六十五話 静かにはじまってその七
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「そうだったの」
「そう、あの人はね」
「冷水シャワー好きなの」
「あっちはそれもいいって考えがあってね」
「そうなの」
「結構な人がやってたのよ」
「相当厚くないとしない方がいいでしょ」
咲は今の日本の考えから返した。
「幾ら夏でもね」
「身体は冷やさないことね」
「極端にはね」
「けれどあっちではいいって考えがあったのよ」
欧州ではというのだ。
「王様の愛人も王様もね」
「冷水シャワーしてたの」
「冬でもね」
「そうだったの」
フランス王の寵妃であったディアヌ=ド=ポワティエは雨水で身体を清めておりバイエルン王ルードヴィヒ二世も行っていた。
「あっちではね」
「そうだったの」
「そのせいかね」
「あの人もなのね」
「それが好きなのよ」
007もというのだ。
「それでそれを真似ても」
「身体は洗えても」
「汗は出ないし」
それでというのだ。
「そこから老廃物とか出ないから」
「お母さんとしてはなのね」
「お勧めできないわ、というかね」
「というか?」
「身体温めないとね」
入浴によってというのだ。
「肩凝りよくならないわよ」
「肩凝りって身体冷やすとよくないのね」
「そうよ」
実際にというのだ。
「だからよ」
「007みたいにしたら」
「肩凝りになっても治らないし」
「身体の悪いものも出ないで」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「汚れも匂いもね」
「出ないのね」
「そう、だからね」
「夏でもお風呂の方がいいのね」
「お母さんとしてはね」
「そう思うのね」
「もう肩凝りを解消出来るなら」
母は自分のことをまた話した。
「いいしね」
「お母さんそんなに肩凝り辛いの」
「そうなの」
実際にというのだ。
「これが辛いの」
「そんなに?」
「ええ、だから今はね」
「お母さんもお風呂なの」
「夏でもね。身体を温めて」
そうしてというのだ。
「一旦冷たいシャワーで冷やして」
「それでなの」
「またお風呂に入って」
熱いそこにというのだ。
「身体を温めてね」
「そうしてなの」
「肩だけじゃなくて膝も腰もよ」
そうした部分もというのだ。
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