銀華編 ウルトラクルセイダーファイト 中編
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男性隊員達が、ここへ一斉に突入して来たのだ。
「お、お前達は……!」
その顔ぶれを目にした隊長格の男は、部下達と共に瞠目してしまう。彼ら11名は紛れもなく、半年前のホピス星調査に参加していた、「BURK惑星調査隊」の元選抜メンバーだったのだ。
「嵐真君とリーゼロッテ達が立ち上がっているという時に、全てをぶち壊すような真似をさせられるか……! 皆、全力で止めるぞ!」
「……お前の暑苦しい振る舞いには毎度反吐が出る思いだが、今回ばかりは同意せざるを得んな。政府の犬に成り下がったBURK隊員など、畜生にも劣る」
「こいつらとも握手さえすればダチになれる……と言いたいところだが、その前にちょ〜っとばかしケンカする必要がありそうだなぁ? いっちょ俺達でかましてやろうぜ、士道! 鶴千!」
熱く拳を握り締める士道剣の隣で、冷たく毒を吐く鶴千契。そんな2人の間に立ち、獰猛な笑みを浮かべている手力握人。
「……全く。政府の決定に逆らえ、とは綾川司令官も無理難題を仰る。一度、この現場をご覧になって頂きたいものだ」
「良いではないか、多月。どの道、この決定を容認出来る利口な人間など、我々の中には1人もいなかったのだ。好き放題に暴れられる、良い機会を貰ったと考えようではないか」
「ふっ……それもそうだな。たまには綾川司令官にも、喧嘩っ早い部下を持った上官の苦労というものを味わって頂くとしよう」
綾川司令官から通達された命令の内容に辟易する多月草士郎と、そんな彼をフォローする木場司。
「さぁーて、どいつからブッ飛ばしてやろうかな? 嵐真とリーゼロッテ達が頑張ってるって時に、水差すような真似しやがって……全員タダじゃ置かねぇぞッ!」
「やれやれ……私としては、このような豪快過ぎるやり方は不本意なのだがね。元調査隊メンバーが、荒島君のようなタイプばかりだと思われるのは心外だよ」
「ここに来る途中、警備兵達を一瞬で投げ飛ばしてた人が何を言ってんですか……。叶先生が『その気』になったら、誰にも止められないって皆も分かってるんですからね?」
拳や首の骨を鳴らし、好戦的な微笑を溢している荒島真己。そんな彼の隣でため息を吐きながらも、静かに臨戦態勢に入っている叶亥治郎。
「シルバーシャーク砲を撃たせてしまったら、せっかくの『両面作戦』も水の泡になってしまう……! 俺達に希望を託してくれた綾川司令官のためにも、絶対に負けられないッ!」
「……ふん。まさか機械のような奴と言われて来たこの俺が、よりによって政府の決定にまで逆らうことにな
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