外星編 ウルトラホピスファイト part10
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機能を排し、純粋な戦闘力のみを追求した防衛用改修機……「ホピスナイトカスタム」、か。ホピス星人共も愚かなものよ。我が「軍団」への隷属を誓い、あのキングジョーを差し出していれば数百年は見逃してやったというのに。弱者が縋る「誇り」というものはいつも、真実を視る目を曇らせる』
その下僕達の様子を一瞥する宇宙人は、深々とため息をつき――足元に転がるペギラの頭部を踏み潰していた。ホピス星を滅ぼしてから間も無く、この星を蹂躙し尽くしていた彼らこそが、全ての災厄の元凶だったのである。
『それにしても……宇宙警備隊の武力介入があったとはいえ、我が「絶世哮」すらも凌いだキングジョーを仕留めるとはな。太陽系第3惑星「地球」の戦士達……か』
その「元凶」たる怪獣軍団を率いている宇宙人は、自身が強者と認めていたキングジョーを倒した地球人達へと思いを馳せていた。遥か遠方の惑星からホピス星の戦いを観測していた彼の興味は、何万光年も遠く離れた蒼い星へと向けられている。
『……ふっ、くくく、面白い。我が「軍団」の贄となるに相応しい絶好の「餌場」ではないか。我々が赴く日まで、せいぜい束の間の平和を謳歌しているが良い……ははははははッ!』
やがてその宇宙人――「極悪宇宙人」テンペラー星人は高笑いを上げ、轟音と共に歩み出して行く。新たな獲物を見つけた主人に続くように、「食事」を中断した怪獣達もその後に続いていた。
「宇宙恐竜」ゼットン。「宇宙怪獣」エレキング。「用心棒怪獣」ブラックキング。「一角超獣」バキシム。そして、「火山怪鳥」バードン。
原種に対してあまりにも醜悪で、凶悪な容貌を持つ5体の怪獣は――食い散らかされたペギラの屍肉を無慈悲に踏み躙り、「テンペラー軍団」の一員として主人に追従している。
彼らが地球に襲来することになる「運命の日」まで、残り5年半。
それが地球の命運を左右するタイムリミットであることなど、この当時の弘原海達には知る由もないのであった――。
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