やっぱり僕は歌が好き 第六楽章「上司の陰口は結束の為のマストアイテム」
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それを頂くわ」
「新作というか、まだ試験段階よ。試食してくれる?」
「そのつもりで今日は来たの……その新作にはコーヒーと紅茶の、どちらが合うかしら?」
「兄妹中唯一の男児を甘やかす父親くらい甘いから、ブラックコーヒーがお勧めね」
「それは甘いわねぇ……身近に似た様な人が居るけど(笑)」
「私にも居るわ。甘やかされてる方には、その意識が無いのがムカつくけど(笑)」
そう言うとお互い笑顔を交わして会話を終了させる。先程の会話を注文と受け取ったウェイトレスは、フンワリした服を更にフワッとさせて奥へと引き返す。
気にしてなかったから気付かなかったけど、あの娘も、かなりの美少女だわ。
若くて可愛くて、自ら働きケーキ作りの勉強をしてる……
私が男だったら放っておかない……ってか放っておけないわ。
「え……リューナはあの娘と知り合いなの?」
自分の彼女の事なのに、知らない事があったらしく不思議そうに尋ねるラッセン。
「えぇ……ちょっとした大きい共通項がある仲なのよ」
“ちょっと”なのか“大きい”のか……?
「ふ〜ん……じゃぁ知ってるリューナちゃん? あの娘目立たない服着てるけど、お腹に子供が居るって」
ええぇぇ……あのウェイトレス妊娠してるの!?
私より年下……ってか、まだ義務教育期間でしょ!
「勿論知ってますよエウカリスさん。発覚して直ぐに知らせてくれましたから」
「そんな報告受けるくらい仲が良かったんだ? どんな共通項で通してるんだ?」
“彼氏の知らない彼女の事情”……三流エロ小説みたいなタイトルね(笑)
「……あの娘の……リューノの父親については、何かご存じですか?」
「私がぁ聞いた話じゃぁ……グランバニアのどっかで働いてるけど、忙しくてあまり会えてないって話よ。何してるのかは分からないけど、母親も似た感じだって」
「それが共通項よ」
「「「???」」」
皆揃って首を傾げる。どれだ共通項?
「父親が同じなの」
「……………えっ!?」
爆弾発言投下!
「えっ? えっ!? ……じゃ、じゃぁ……し、姉妹なのか?」
「そうよラッセル。ただし腹違いだけどね(微笑) 私の母はラインハットで働いてるし、あの娘の母親はグランバニアで働いてるわ」
凄い事実に皆が固まる。
年齢はそれほど離れていないだろうから、不倫の結果……か?
ウェイトレスの両親は共にグランバニアで働いてるって事は、ここが夫婦って事で……
ん……ヤバい。
この三流エロ小説、読みたい!
アイリーンSIDE END
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