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星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
敢闘編
第四十八話 対峙 
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る、と考えられているのだから、伯の言葉は不敬罪、ととられてもおかしくない言葉だった。
それから現在。艦隊内で「金髪の孺子」と呼ばれる事は無くなった。


 「…ラインハルト様?」
「ああ、済まない。司令官に報告しないとな」
「はい」





宇宙暦792年11月20日09:45
イゼルローン前哨宙域、自由惑星同盟軍、第八艦隊、旗艦ヘクトル、宇宙艦隊司令部
ヤマト・ウィンチェスター

 第五艦隊は無事イゼルローン回廊に進入したようだ。報告によると百隻程度からなる哨戒隊に数回出くわしたという。惑星カプチェランカからも回廊方向に向けて通信が行われた様だし、我々が近くにいる事はもうイゼルローン要塞にもばれているに違いない。
まあ、イゼルローン要塞を攻める事は同盟内で公式発表されているから、こちらの兵力について帝国軍はフェザーン経由で把握しているだろう。
まあこちらも偵察は手を抜いていない。二か月前から隠密の強行偵察を繰り返した結果、敵の兵力については判明している。駐留艦隊、イゼルローン要塞、そして正規一個艦隊規模の増援。増援の規模から察するに、公式発表以外の情報は漏れていないようだ。
原作でもこの年同盟がおこなった第五次イゼルローン要塞攻略戦では、同盟四個艦隊に対して帝国は増援すら出していない。それほど要塞という地の利は圧倒的なんだろう。もしかしたら出兵自体が秘匿されていたのか、フェザーンが帝国に情報を送らなかったのかも知れない。艦隊戦力で圧倒的に有利な同盟軍だったが、それでも要塞は陥とせなかった。
まあ…同盟の並行追撃に対して帝国軍は味方ごと要塞主砲で吹き飛ばす、という暴挙をやったからなのだが…。

 今回の作戦の策定に参加して困った事は、当然だが敵の戦力が分からない事だった。帝国軍はこちらの兵力に対してどれほどの援軍を寄越すのか。
原作では敵の援軍は無かった。原作情報を更に活用するなら、第六次攻略戦も同盟三個艦隊に対して帝国側は増援を出していない。
では俺の転生したこの銀英伝の世界ではどうなのか。だから敢えて要塞攻略戦を行う事をアナウンスしてもらったんだ。
純粋な艦隊戦なら駐留艦隊と合わせて最低でもこちらと同数か三個艦隊を寄越すだろうが、要塞防衛戦という事で要塞の戦力をあてに出来るわけだから、増援は少なくて済む。原作とそれほど相違がないなら増援なし、あっても一個艦隊だろうと予想した。合わせて二個艦隊、であれば最悪こちらの全艦隊を繰り出せば要塞を陥とす事は可能だろう、という計算だ。

”貴官の予想が当たったな。アッシュビーの再来なら、この程度はやってもらわねば困るがね”

偵察の結果が知らされた時、シトレ親父は笑ってそう言ったものだ…。

「長官代理、第五艦隊より通報です。『既ニ敵艦隊出撃セリ、増援求
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