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魔法使い×あさき☆彡
第三十一章 なにが、出来るのかな
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聞こえない?」

 カズミの言葉に、アサキは、はっと顔を上げた。
 確かに、なにか、聞こえる。
 聞こえるといっても、空気のない世界であり、鼓膜が捉えているわけではない。
 でも確かに、なにかが、誰かの声が、聞こえている。

 治奈も気付いているようで、しきりに周囲を見回している。

 お姉、ちゃん……

 聞こえた。
 はっきりと。
 アサキの頭の中に、確かにそう声が反響した。
 お姉ちゃん、と。

「フミ、フミの声じゃ!」

 治奈が叫ぶ。
 やはり彼女にも、聞こえていたのだ。

 (あきら)()(ふみ)()、治奈の妹の、声が。
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