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神の料理
第三章

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「むしろオリンポスの者達も美味いものを食べられる」
「いいことなのですね」
「そうだ、だからな」
「止められずにですね」
「喜んでいるのだ」
「そうですか、しかしあなたはアテナが必ず美味しいものを作ってくれるとですね」
「確信している」
 ゼウスは妻に笑って答えた。
「アテナの料理の腕にだ」
「オリーブならですか」
「確実に美味いものを作れる」
「そうなのですね」
「だからな」 
 それでというのだ。
「ここはな」
「楽しみに待たれているのですね」
「そうだ、では料理が出来れば皆で食しよう」
 こう言ってだった。
 ゼウスは料理が出来るのを待った、そうしてアテナは料理を作ったが。
 生の魚や貝それに蛸を切って上からオリーブオイルと柑橘類の汁をかけたものに焼いて塩と香草で味付けしやはりオリーブオイルをかけたものや野菜と烏賊を切ってオリーブオイルで炒めたものに魚介類をオリーブ煮にしたものを出した。
 それを見てだ、ポセイドンは言った。
「見た目はいいな」
「ほう、それは認めるか」
「うむ」
 笑って言うゼウスに厳めしい顔で応えた。
「実にな、しかしな」
「大事なのは味だな」
「果たして美味いか」
 それがというのだ。
「問題だ、では今から食べよう」
「そうしよう」
「もっとも美味い筈がないがな」
 ポセイドンはこうも言った。
「オリーブは丘のもの、海のものに合うものか」
「まあそれは食べてからだ」
「わかるというのだな」
「そうだ、では食べるぞ」 
 ゼウスはポセイドンに食事を促した、そしてだった。
 実際に食べるとだ、彼は思わず唸ってしまった。
「これは」
「美味いな」
「魚醤を使っても美味いが」
 それでもというのだった。
「オリーブを使ってもな」
「美味いな」
「どの料理もな」
 生のものも焼いたものも食べる、炒めたものも煮たものも。
 そうしてだ、こう言ったのだった。
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