第二章
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「それぞれの生きものが進化して人になっただ」
「その中で手足が戻った」
「それが蛇人だ」
「そやね」
「それやとリザードマンにならへん?」
綾乃は蛇人の二人に尋ねた。
「蛇に足付いたら蜥蜴やろ」
「蛇足ならですね」
アユも言われてそれはとなった。
「そうなりますね」
「そやろ、蜥蜴に足がないのが蛇やったら」
それならというのだ。
「蛇に足があったら蜥蜴やん」
「そうですね」
「それやとな」
「リザードマンと蛇人は同じやないか」
カマンダは言った。
「そうやないかとですね」
「うち思ったけどどないやろ」
「どだか」
宮沢は綾乃の言葉に考える顔になって呟く様に言った。
「そこは」
「言われるとわからないな」
遠藤は真剣な顔で首を傾げさせた。
「そこは」
「そだな、先輩も」
「ああ、どうなんだろうな」
「わからないな」
四人共この場はわからなかった、それは綾乃もだった。そして綾乃のこの疑問はやがて十星連合全体で議論になったが。
ある時リーはこう綾乃に言った。
「歯、口ですね」
「歯と口?」
「はい、蜥蜴はおおむね確かな歯がありますね」
「そやね、リザードマンも」
「それに対して蛇はです」
この生きものはというのだ。
「歯は小さいですね」
「それで食べる時丸呑みにするわ」
「そうした種類が多いですね」
「そやね」
「そして牙もです」
これもというのだ。
「ありますね」
「毒蛇は特にやね」
「そして蛇人になってもです」
「歯はそうやね」
「そこにです」
その歯と口にというのだ。
「違いがあるかと」
「リザードマンと蛇人は」
「そうです、確かに蜥蜴と蛇は近いです」
生物学的にそうだというのだ。
「蜥蜴に足がなくなるとです」
「蛇になるわ」
「そして這う様になっています」
そうして動くことも話した。
「そうですが」
「それでもやね」
「それぞれの進化の中で、です」
「歯や口がそうなってるんやね」
「そうです、蜥蜴はおおむね噛むことが出来ます」
「それに対して蛇は呑み込む」
「そして頭の形もです」
その食生活によってというのだ。
「近いといいましても」
「全く同じではないんやね」
「そうです、ですから」
それでというのだ。
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