第10章 アルバレス帝国編
第46話 真相
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ですら言葉を失っていた。
「女神…それが本物だとしたら、3人は神から呼ばれた存在ってことかよ…」
「信じがたい話だけど…」
「3人が言うのですから、嘘ではないのでしょう…」
ビックスロー、レヴィ、ジュビアが酷く狼狽した様子を見せる。
「…なあ、アレン」
「ん?なんだ?」
エルザは不安なようすでアレンに問いかける。
「…ヒノエもミノトもなんだが…その…無事に三天黒龍を倒したら…帰るのか?元の世界に…」
エルザの言葉に、他の皆もゴクリと唾を飲み込んで緊張した趣を見せる。アレンにとっては、竜満ちし世界というのが本当の世界なのだ…。帰りたいという気持ちがないはずはない…。だが、ゼレフも言っていたことではあるが、その世界に自分たちもいけるとは考えられない。わざわざ神が繋げるほどである。人間如きが世界と世界とを繋げる、引いては干渉できるとは思っていなかった。
「…そうだな…正直、難しい質問だ…。お前らのことは大切だし、大好きだ…本当の家族のように思ってるよ…」
アレンの優しい口調で発せられた言葉に、皆は些少の笑みを漏らす。
「だが…元の世界に残してきた人たちも同じくらい大切だ…。何より、あの世界には…俺の本当の家族が…愛する者が眠ってる…帰りたくないわけがない…」
その言葉に、エルザ達は苦悶の表情を浮かべる。正直、アレンにフェアリーテイルを、この世界を去って欲しくはない…。だが、アレンが帰りたいという気持ちを押し殺してまで残って欲しいとも思っていなかった。故に、自分たちの感情がかき乱されていたのだ。
「…俺も、色々考えたんだが…少なくともここでは何とも言えん…それに三天黒龍の残り一体、黒龍ミラボレアスアは姿すら確認できてない…実際に帰るか帰らないかの選択を迫られるのも…まだ先の話だ…」
アレンの言葉を聞き、皆は黙りこくってしまった。
アレンが…そしてヒノエとミノトがその時、どのような判断を下すのか…それを知ることになるのは、今はまだわからない。
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